SNSや写真投稿サイトなどでは、上手な写真が溢れています。しかし、その中で作者の個性が光って、思いが伝わる「面白い写真」はどれだけあるでしょうか。写真家の野寺治孝さんは、著書「PERFECT PHOTO RECIPES BOOK(パーフェクト・フォトレシピブック)」の中で、撮影者の感性を活かした「面白い写真」の撮り方をわかりやすく、レシピ風に解説しています。
本記事では、チャプター1「TRAVEL(旅)」から、旅で出会ったワンシーン「飛び立つ鳩」の撮り方レシピをご紹介します。
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思わぬシャッターチャンスにも俊敏に対応しよう
【タイトル】
飛びたつ鳩
【難易度】
★★★★
【データ・機材・条件】
◯撮影場所:シンガポール・インド街
◯使用レンズ/撮影データ:16-35mm F2.8(35mm 付近)1/2000 秒 F8 絞り優先AE
- 1/3 補正 ISO400
◯使用機材/準備するもの:フルサイズデジタル一眼レフカメラ
◯光の状態:晴天のトップライト
◯構図/アングル:画面下から放射線のように飛びたつ鳩/ローアングル
【撮り方】
1・被写体の発見:街を散策中、後ろから家内の悲鳴が聞こえた。振り向くと鳩が飛びたっていたので咄嗟にシャッターを切った。
2・撮影方法:咄嗟だったので技法も何もない。ただ、いつでも撮れるようにカメラを手に持って準備はしていた。
3・注意点:2の準備とは絶えず絞りを変えたり、シャッタースピードを手ブレしない範囲にセットしておいたりすること。
4・レタッチ方法:コントラストをやや強く。明るさはやや明るく。
【ポイント】
予測できないチャンスにも俊敏に反応したい。この1枚は鳩がいい位置に写り込んでくれたが単にラッキーだったわけではない。撮り方の3に書いたような準備と心構えが功を奏したと思う。スナップショット的な撮影時には大切なことだ。これも写真の面白さだと思う。
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