赤城写真機診療所
第9回

撮影科:撮影会モデルに恋をしています。モデルを口説く方法を教えてください

赤城写真機診療所 ~そんなカメラは捨てなさい~」では、カメラや撮影にまつわる悩みや迷いを「疾患」に見立て、「カメラ科」「レンズ科」「撮影科」「アクセサリー科」それぞれのカテゴリーで、質問を「症状」、回答を「診察」としてカメラや写真、撮影時の疑問に答えています。

「診察」と銘打ってはいますが、要は著者によるお悩み相談。「カメラあるあるネタ」に対する著者の見解を楽しむ一冊となっています。

本記事では「撮影科」における診察内容の1つを抜粋してお届けします。

撮影会モデルに恋をしています。モデルを口説く方法を教えてください。


昔どこかで読んだ写真入門書にモデルさんを恋人と思って撮影しろと書いてあったけれど、妄想を持って撮影に挑むのは悪いことではない。撮影会でモデルさんがあなたに向かって微笑んだのはあなたが好きなのではなくて、商売だからだと結論づけては撮影のモチベーションが低下しそうだ。

女の子のポートレートは妄想を持って撮影せねばならない。モデルさんもプロだから、普段の自分より何倍も自分を盛ってキレイになるが、出来上がりの写真は単にキレイな女の子が写っているだけではなく、観た人が自分とモデルさんの擬似的な恋愛関係を感じるような作品ができれば大成功だろう。

写真は真実を写し出しているとは限らない。ウソの人間関係を本当に見せたり、自分自身も観た人も共に楽しみ、妄想することが楽しいわけで、そうでなければどれだけキレイな女の子が写っていても、挑発的なポーズをした過激なヌード写真でもヌケませんな。

で、それらのことがわかった上であなたがモデルさんに恋をしたというのは辛いですなあ。まあ、恋をするのは自由だけど、それを実らせるにはどうすればいいのかなあ。

一生懸命考えてみたが、あなたが撮影した写真をモデルさんにプレゼントするってのはどうだろうか。そしてその写真をモデルさんが気に入ってくれれば個人撮影にまで持って行くことができるかもしれない。と、なれば口説ける確率は高くなりそうだけど。

もっとも写真が巧いことと、それを撮影した人間の性格や人格や容姿の魅力とは関係はないよね。モデル、一般人に関わらず、他人に女性の口説き方を訊いているようでは成功はおぼつかないということである。自分で考えなさい。

  写真+イラスト:大村祐里子

赤城写真機診療所

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続編「赤城写真機診療所 MarkII
(2018年6月29日発売)

著者プロフィール

赤城 耕一


(あかぎ・こういち)

1961年、東京生まれ。東京工芸大学短期大学写真技術科卒業。出版社を経てフリーに。雑誌、コマーシャル、企業PR誌などで人物撮影を主に担当する傍ら、戦前ライカから最新のデジタルカメラまでレビューも行うカメラ好き。カメラ雑誌、書籍など執筆多数。
「銀塩カメラ放蕩記(アサヒカメラ)」「ボケてもキレても(月刊カメラマン)」連載中。

書籍(玄光社):
中古カメラはこう買いなさい!
ズームレンズは捨てなさい!

Twitter:@summar2
ブログ:赤城耕一写真日録


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