「ちょっぴりHなおんなのこの描き方」は、「セクシーな女性キャラクターの表現」に特化して人物イラストの描き方を指南する主旨の書籍です。著者はグラマラスな女性のイラストで人気の高いイラストレーター、方天戟氏。
女性の体の構造から各パーツの描き方に加え、様々なポーズや女性らしい仕草の作例を多数収録したほか、見た目から内面を感じさせるようなキャラクターづくりのコツや、陰影によるシチュエーション表現などにも言及しており、イラストレーターが女性の身体を作画する際に留意しているポイントがわかる内容となっています。
本記事では、Chapter1「女性の体の基本構造を学ぼう」から、「男女の骨格と筋肉の違い」に関する記述と、女性らしいポーズの作例を抜粋してご紹介します。
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男性
骨格が大きく、筋肉が発達。一般的に男性の骨格は、女性よりも大きくて重いのが特徴。また筋肉質で、関節まわりの骨もそれらの筋肉を支えるため、大きく太くなっています。
・肩幅が広く、筋肉質です。女性に比べ、いかり肩の人が多く、なで肩が少ない傾向です。
・骨盤は、横幅が狭く深い縦長型。一方女性は、妊娠・出産に欠かせない、大きな空間を確保するため、広く浅い横長型になっています。
・胸部、肋骨、骨盤の大きさが均一で、胴体のラインがストレートに見えます。
・筋肉の付きがよく、太もももふくらはぎも太く発達しています。
・同じ身長でも男女の足のサイズは違ってきます。また、男性の方が足の甲が高く、足幅も広い傾向です。
女性
皮下脂肪が多く、腰まわりが大きい。男性に比べ、約10%ほど軽いのが特徴。これは筋肉量が少なく、体全体に皮下脂肪が付く傾向にあるためです。肩幅が広く、胸郭が大きい男性に比べ、腰まわりが大きい傾向にあります。
・同じ身長でも男性に比べ、手の大きさは小さく、関節が目立たなく、指先はしなやかで細め。
・肋骨の下部が小さく、骨盤が広いため、ウエストのくびれと豊かなヒップラインができます。
・骨盤の形の違いにより、女性は、肋骨下部から骨盤までの距離が長く、一見すると胴長に見えます。
男女の骨盤の構造の違い
□と○でイメージする
骨格と筋肉が発達している男性は、顔、胴体、腕、足などの体の各部位が角張っており、覆う筋肉によって堅い印象を受けます。一方女性は、骨格をまとうように脂肪が付いていますので、各部位も体つきも丸みを帯びており、やわらかな見た目となります。ここで、男女を描く上でのポイントを考えてみましょう。
特徴的な乳房とお尻にこだわる
出産と育児が求められる女性の肉体的特徴として、成人を迎えると乳房とお尻が大きく成長し、横から見るとその形状は顕著です。脂肪が多いために、年齢を重ねるごとに変化が見られ、対象人物の肉体的特徴を掴んで描くことでその年齢に合った体つきに仕上げることができます。
さまざまな角度から見た女性のポーズ
歩く
真正面から見た歩く姿を描くのは結構難しいものです。この場合、前に出る手と足を長く、後ろに残る手と足を短めに描くだけで歩いているように見えます。
走る後ろ姿
動きがある後ろ姿では、姿勢だけでなく、力が入るヒップラインの変化をうまく描き分けることがポイントになります。
寝転びの姿勢
妖艶なポーズ。乳房やお尻の形だけでなく、腰のひねりなどを加えることでよりセクシーに描くことができます。