SNSではさまざまな動画を見ることができ、多くの人が日々動画コンテンツを楽しんでいると思います。スマートフォンには動画撮影機能があり、誰もが手軽に動画を撮ることができますが、たくさんの人に見てもらえる動画にするには、撮影後にどんなことをしたらいいのか、そもそも撮り方にも作法があるのか、疑問は尽きませんよね。
本書「3秒で心をつかむ ショート動画の作り方」では、動画クリエイターのマーク(熊田勇真)氏が、スマートフォン1台で作ることができるショート動画の制作方法を難易度ごとに丁寧に解説しています。せっかくスマートフォンを持っているなら、一歩踏み出して、楽しい動画作りにトライしてみませんか?
ここでは「3秒で心をつかむ ショート動画の作り方」のなかから、トリック動画などの作り方を難易度別にご紹介します。第9回はトリック動画の作り方・上級編②です。
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トリック動画・上級編②
【こんなトリック動画を作ろう】
分身の術?同じ人が別の服でどんどん出現
画面の端から、同じ人が次から次へと出てくる……しかも全員別の服を着て! そんなアッと驚くようなトリック動画に挑戦してみましょう。動画をいくつも重ねながら、「マスク機能」で歩いている部分だけをくり抜いて使えば、こんな動画が作れちゃいます。
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1)画面の左から、紫色の服を着た子どもが手を振りながらやってきた。 | 2)その後ろから、水色の服を着た子どもが登場。あれっ? でも前の子と同じ子じゃない?? | 3)そしたら今度は、また同じ子が黒い服を着てやってきた! いったいどんな分身の術を使ったの~⁉ |
→こんな場面で使える!
◯自分のお気に入りの服を披露するため、1人ファッションショーをしたいときにおすすめ!
◯1週間のコーディネートをまとめて紹介する動画にも使えそう。
◯逆に服だけすべて同じにしたまま、着ている人のほうを入れ替えるのもアリ!
【こんな動画を撮影しよう】
●素材動画 A
用意する動画はいたって単純。画面の左端から子どもが笑顔で登場し、画面の右へと歩いていく様子を撮影するだけ。完全に姿が見えない状態で画面の左端から登場し、完全に姿が見えなくなるまで右に歩ききることがポイント。
●素材動画 B、C…
あとは服装を変えて、素材動画Aと同じように画面左端から画面右端へと歩いていく動画を何本か撮影しよう。
動画撮影のポイント
◯三脚でスマホを固定しながら撮影する。
◯モデル歩きをしたり、カメラに向かってポーズを取ったりしてもOK。ただし、途中で止まったり歩くスピードを変えたりしないように! なお、あんまり速く歩いてしまうと編集しにくくなるため、少しゆっくり歩くようにしよう。
◯どの動画も、同じ場所から登場し、同じ場所から退場するように気を付けよう。
【CapCutで動画を作ろう!】
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1)ホーム画面で「新しいプロジェクト」をタップして、素材動画A、B、C……を追加する。 | 2)一番最後の素材動画をタップして、タイムラインを人が映っていない最後のシーンに合わせて、「フリーズ」をタップする。 | 3)人が映っていないシーンがフリーズしたクリップになる。これで人が映っていないシーンの背景として使えるようになる。 |
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4)2番目の素材動画Bを選択し、「オーバーレイ」をタップする。 | 5)素材動画Bが1段下にずれたら、長押ししてドラッグし、素材動画Aの途中の歩いているあたりに合わせる。 | 6)素材動画Bを選択し、「マスク」をタップする。 |
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7)「分割」(または「水平」)をタップし、黄色い境界線を2本指でドラッグして反時計回りに回転させ、画面を左右に分割し、「✓」をタップする。 | 8)素材動画Bの冒頭に合わせて「◇」をタップしてキーフレームを打ち、「マスク」をタップする。 | 9)黄色い境界線を左端までドラッグして素材動画Aの子どもをはっきり見せ、「✓」をタップする。このマスクの状態がキーフレームになる。 |
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10)歩くスピードに合わせてマスクを移動させるため、素材動画Aの子どもが右端に消えたところに合わせ、「マスク」をタップする。 | 11)「◇」をタップしてキーフレームを追加し、境界線を右端までドラッグして素材動画Bの子どもをはっきり見せ、「✓」をタップする。なお、マスクの前にキーフレームを打っても動作しない。 | 12)素材動画Aと素材動画BがこのようにつながったらOK。そのほかの素材動画も4~11と同様の手順で処理したら完成! |
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