写真を始めるきっかけのひとつに、「鉄道」を撮りたいという気持ちを持った方も多いのではないでしょうか。鉄道そのものをかっこよく撮りたい人、風景と併せて美しい四季を撮りたい人、旅先で出会う風情ある鉄道を収めたいなど、鉄道写真といってもさまざまなジャンルがあります。
昨今、撮り鉄のマナー問題が取り沙汰されることも少なくありません。本書「絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド」では、誰もが安全に、かつ素敵なシーンを撮ることができる撮影スポットを、雄大な風景が撮れる「絶景」、車両をメインに撮影できる「バリ鉄」、著者が得意とする「ゆる鉄」の3つのカテゴリーに分け、日本全国159か所紹介しています。
本記事では「絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド」から、全国の各エリアごとの撮影ポイントをピックアップして紹介していきます。
第1回は北海道エリアから宗谷本線 糠南駅です。
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宗谷本線 糠南駅 周囲に何もない旅情たっぷりの秘境駅
国鉄時代に北海道各地で見られた「仮乗降場」のような、板張りの簡素なホームがとても絵になる駅。この糠南駅はもともと仮乗降場ではありませんでしたが、周囲に何もない風景を含めて、仮乗降場の旅情を感じさせてくれる貴重な駅です。この駅の見どころは、何と言っても物置を改造した…いや物置そのままの待合室。この壮絶な駅舎が鉄道ファンに大人気の人気を呼び、それを目にした自治体が「鉄道によるまちおこし」の目的で、維持費の一部を負担するようになったというドラマまで生まれました。
カーブした線路の途中にホームがあるので、すぐ近くにある踏切から安全に撮影を楽しむことができます。また、駅の近くの丘の上から駅全体を俯瞰撮影することも可能です。鉄道ファンの熱い想いが存続させた北海道らしい秘境駅、ぜひ訪ねてみてくださいね。
撮影ポイント:Google Map
俯瞰ポイントへは踏切を渡り最初の十字路を右折した林道から。つづら折りの最後のカーブから左に降りた広場付近が撮影ポイント。
ゆる鉄度:★★★★★
アクセス性:★★★★★
撮影のしやすさ:★★★☆☆
オススメの時期:夏・厳冬期