日本の化粧の変遷100年
第3回

お手本はあこがれの銀幕女優|1930年代メイクを再現する

「ファッションは時代を映す鏡」と言われているように、服装やヘアスタイル、メイクの流行も時代とともに移ろってきました。日本においては明治時代に欧米文化が伝来し、「お歯黒」や「引眉」などそれまで広く行われてきた化粧の様式が一度否定され、今日の化粧文化に連なる化粧品の研究開発も進み、大正時代には庶民の女性たちに西洋風の化粧文化が普及するに至りました。

日本の化粧の変遷100年」では、1920年代から現代まで、100年間にわたる化粧の変遷を写真とイラストで解説しています。各時代のメイクの特徴や、現代で再現するためのポイント、あると便利なメイク道具も紹介しており、メイクのアイデア出しや資料として活用できる一冊となっています。監修は資生堂ビューティークリエイションセンター。

本記事ではChapter2「1930’s」より、当時の女性たちがお手本とした銀幕女優の再現メイクを紹介します。

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日本の化粧の変遷100年

決め手は眉山の高さと角度「なだらかなアーチ型の眉デザイン」

眉はつり上げすぎるとキツい顔になってしまうもの。目元の上品な憂いのある雰囲気を損なわないよう、日本人の顔にムリなく洋風化粧を取り入れて、眉山をほどよい高さに仕上げている。

再現ポイント:眉山の位置をしっかり見極めて

  1. 眉頭の下側から15度の角度で、眉山に向かって細いアーチ形を描く。眉山から眉尻へは、骨格を考慮して角度を決める。眉尻は眉頭と同じ高さとする。
  2. パウダーアイブローなどで濃さを調整。白眉が太い場合は、コンシーラーで余分な部分を消す。

現代の標準的な眉のバランス
眉頭から眉山へは直線的なラインで、角度は10度が標準眉山は、目尻側の白目の真上とする。

眉山を広くとる
現代のメイクの眉より、眉山がなだらかな曲線で、横幅が幅広いのもポイント。

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