日本の化粧の変遷100年
第2回

再現ポイントは「アイシャドウ」〜大正時代の「モダンガール」メイク

「ファッションは時代を映す鏡」と言われているように、服装やヘアスタイル、メイクの流行も時代とともに移ろってきました。日本においては明治時代に欧米文化が伝来し、「お歯黒」や「引眉」などそれまで広く行われてきた化粧の様式が一度否定され、今日の化粧文化に連なる化粧品の研究開発も進み、大正時代には庶民の女性たちに西洋風の化粧文化が普及するに至りました。

日本の化粧の変遷100年」では、1920年代から現代まで、100年間にわたる化粧の変遷を写真とイラストで解説しています。各時代のメイクの特徴や、現代で再現するためのポイント、あると便利なメイク道具も紹介しており、メイクのアイデア出しや資料として活用できる一冊となっています。監修は資生堂ビューティークリエイションセンター。

本記事ではChapter1「1920’s」より、大正時代のモダンガール(モガ)を再現するメイクを紹介します。

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日本の化粧の変遷100年

黒の囲みアイシャドウで「タレ目風ではかなげな表情」

大正ロマンを象徴する画家・竹久夢二の美人画を思わせるどこか頼りないまなざし。アイメイクのカラーバリエーションが少なかった当時らしく、黒のアイラインとアイシャドウを使用している。

再現ポイント:アイシャドウで目尻のボリュームをもたせて

  1. アイライナーで上まぶたの目の際にラインを描く。目尻はまぶたの形に沿って描き、下まぶたのラインとつなげる。
  2. 描いたアイラインを細いブラシでぼかし、バランスを見ながら形を整える。
  3. 黒のアイシャドウを細いチップまたはブラシにとり、上まぶたは描いたアイラインに重ねるように細めにぼかす。
  4. 下まぶたのアイシャドウは、目尻を幅広くぼかし下げ、目頭へ自然につなげる。
  5. アイシャドウの後、再度、目の際をアイライナーで引き締める。
  6. まつげはカールせず、上下に軽くマスカラをつける。

アイラインは目尻を跳ね上げない
タレ目風の目元を演出するために、上まぶたのアイラインは目尻を跳ね上げず、まぶたの形に沿って下げて描く。

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