行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド
第3回

福島県・いわき市の巨大工場撮影スポット〜沿岸部ならではの水面の反射を生かす

夜の闇に浮かびあがる、異世界感がSNS映えする巨大工場写真。今また人気が高まっています。工場写真の魅力は、圧倒的なスケール感、そして一般の建築物にはない複雑な造りが生み出す構造美。特にさまざまな光で明るく照らし出された夜景は、昼とはまた別の美しさがあります。書籍「行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド」では、日本各地の工場を取材している写真家・小林哲朗氏がフォトジェニックな工場スポットをピックアップ、それぞれの見どころや、そこでどんな写真が撮れるかを詳しく紹介します。また工場撮影の準備や心得、撮影のコツ、さらには撮った写真を美しく仕上げるための画像編集術も解説した一冊となっています。

本記事では「行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド」から、全国各地の巨大工場撮影スポットをピックアップして紹介していきます。第3回は福島県・いわき市です。

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行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド

【安全のために注意したいこと】
立ち入り禁止区域にはぜったいに入らない!


【常磐共同火力勿来発電所/堺化学工業小名浜事業所】

福島県内最多人口のいわき市は広大な面積を持つ

福島県の浜通りと呼ばれる東南端の位置し、茨城県と境を接しているいわき市。広大な面積を持ち、人口も福島県内で最多となっています。東側は太平洋に面していることから寒暖差が比較的穏やかで、気候に恵まれた地域です。

撮影スポット①

カラフルな煙突を望遠で撮影。色が変わるのでタイミングを見てシャッターを切る。 Nikon Z 9, NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S, F4.8, 1秒, ISO 640, -1EV補正

Googleマップ

沿岸部に工場が多い、いわき市。発電所や化学工場などさまざまな工場があります。勿来ゆめライトとしてカラフルにライトアップされた集合煙突は色が次々に変わるので、見ているだけでも楽しいです。小名浜地区には川沿いに渋めの工場があり、水面に照明がよく反射するのでその様子をぜひ撮影してみて下さい。

撮影スポット②

渋めの2本の煙突。強い照明があるので、長時間露光でしっかり写る。Nikon Z 9, NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S, F7.1, 8 秒, ISO 250, -1EV補正

Googleマップ(撮影スポット②と③共通)

撮影スポット③

水面が多く入る角度から。リフレクションが美しいポイント。 FUJIFILM X-T5, XF56m mF1.2 R WR, F2, 1/2 秒, ISO 200, -0.67EV補正

行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド

著者プロフィール

小林哲朗

1978 年兵庫県生まれ。尼崎市在住。主な被写体は工場、路地、地下空間、廃墟などで身近に潜む異世界をテーマに撮影。各種撮影業務の他、カメラ誌への寄稿、写真教室の講師、フォトコンの審査員、トークイベントなども積極的に行う。「夜の絶景写真工場夜景編」(インプレス)「夜の工場百景ドローン空撮写真集」(一迅社)など著作物多数。

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