カメラを買い、日常的に写真を撮るようになると、思っていた以上に「光」の重要性に気づくのではないでしょうか。自然光を使い、自分なりに工夫して撮るのも楽しいものですが、ストロボを使って光をコントロールできれば、屋内、屋外問わず、様々なシーンでクオリティの高い写真が撮影できるようになります。
「はじめてのクリップオンストロボ」では、外付けのストロボ、いわゆるクリップオンストロボの使い方をやさしく解説。ストロボの使いどころやその効果を豊富な作例でわかりやすく紹介しており、実践するシーンをイメージしやすい点が特徴です。そのほか、露出の基本からシンクロ撮影、オフカメラ撮影などの応用テクニックまでカバー。近いシーンを自分で用意し、実践を繰り返すことで、確実に上達できる一冊にまとまっています。
本記事では、Chapter4「オンカメラ・ストロボで撮影するストロボ活用法」より、比較的真似しやすいシーンのストロボテクニックを抜粋して紹介します。
自撮りでスタジオ風に家族写真を撮る
家族みんなで撮った写真は宝物
シンプルな白背景の家族写真を自分で撮りたい時は、白い壁の前に立ってセルフタイマーやリモコンで撮影します。光を部屋全体に回したかったので、ストロボは天井バウンスです。年賀状用の写真を撮る時は、文字を入れるスペースを空けるのがポイント。余白があることで、シンプルで素敵なスタジオ風家族写真になります。ギューっと寄って立つと、家族の仲良し感が出ます! ベビー・キッズ撮影は、ストロボにシールを貼って目線誘導することもあります。家族撮影をする場合はぜひシールを試してみてください。
Point
- モデルは白い壁の前に立つ
- 三脚+セルフタイマーで撮影
- ディフューザーと天井バウンスで光を拡散する
後ろの壁まで光を回したかったので、カメラとモデルの間の天井を狙って発光。サイド光でできた陰影や、壁に映った影を柔らかくしました。
集合写真で全員をきれいに撮る
天井バウンスで全員を明るく照らす
人数が多い集合写真は光が均一にならないことも多いです。室内では窓側にいる人が明るくなってしまうこともあります。 露出補正で明るくしても、明るい部分と暗い部分の差は埋まらないまま明るさが変わるだけです。光が広い範囲に拡散するように、自分の真上の天井を狙ってバウンスさせます。光量が足りない時は調光補正をプラスします。また、ワイドパネルを発光部に付けると、ストロボの照射範囲をより広げることができます。
集合写真は誰かがカメラを見ていなかったり、目を閉じてしまったりと難しいもの。連写をすると成功確率が上がります。子ども撮影は、クイズを出すと全員がカメラ目線になりやすいです。
Point
- 明暗差が出てしまう時はストロボを使う
- 目つぶりの可能性があるので連写で撮影
- リラックスするようにクイズで楽しく声がけ
両端の子どもまでストロボの光を照らすため、ワイドパネルを使いました。