はじめてのクリップオンストロボ
第8回

高速シャッターとストロボで停める「水しぶき」。コツは背景選び?

カメラを買い、日常的に写真を撮るようになると、思っていた以上に「光」の重要性に気づくのではないでしょうか。自然光を使い、自分なりに工夫して撮るのも楽しいものですが、ストロボを使って光をコントロールできれば、屋内、屋外問わず、様々なシーンでクオリティの高い写真が撮影できるようになります。

はじめてのクリップオンストロボ」では、外付けのストロボ、いわゆるクリップオンストロボの使い方をやさしく解説。ストロボの使いどころやその効果を豊富な作例でわかりやすく紹介しており、実践するシーンをイメージしやすい点が特徴です。そのほか、露出の基本からシンクロ撮影、オフカメラ撮影などの応用テクニックまでカバー。近いシーンを自分で用意し、実践を繰り返すことで、確実に上達できる一冊にまとまっています。

本記事では、Chapter3「写真表現の幅が広がるシンクロ撮影を学ぼう」より、水しぶきをぴたりと止めるストロボならではの表現方法を紹介します。

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はじめてのクリップオンストロボ

飛び散る水しぶきを撮る

ストロボ光で水しぶきを際立たせる
夏の水遊びでもストロボの出番が多いです。子どもの動きと水しぶきを同時にストロボ撮影すると、躍動感のあるスナップが撮影できます。このような時は、ストロボを日中シンクロで発光して連写します。

水しぶきをきれいに止めるには、シャッター速度を1/1000秒に設定してハイスピードシンクロで発光します。宙を舞う水しぶきが1粒ずつしっかり写り髪の毛にもツヤが出ます。水しぶき撮影の背景は暗い所を選びましょう。背景が明るいと、水しぶきがきれいに見えなくなってしまいます。

Point

  • 背景が暗い所を選んで、ストロボはモデルに向けて直当て
  • 水しぶきはハイスピードシンクロで連写する
  • 水滴を1粒ずつ写すにはシャッター速度を1/1000秒以上にする
47mm マニュアル露出(F8 1/1000秒)ISO2000 オンカメラ・ストロボ+直当て TTLオート 調光補正なし

トップ光による首の下にできた影をストロボの光で柔らかくし、水しぶきを1滴1滴写し止めました。

F値を大きくしてピンボケ防止
子どもは楽しくなると、動きがどんどんダイナミックになります。こちらは手で水を切って、水しぶきが上がった瞬間を捉えた1枚。動いている子どもの目にピントがしっかり来るようにF値を大きくしました。

47mm マニュアル露出(F8 1/1000 秒) ISO1000 オンカメラ・ストロボ+直当て TTLオート 調光補正なし

連写でベストな1枚を選ぶ
連写で撮った水しぶきの広がり方がイマイチな1枚。連写することで、1番良いタイミングの写真を選べます。


はじめてのクリップオンストロボ

著者プロフィール

今井しのぶ



三重県出身、神奈川県川崎市・横浜市を中心にご家族やキッズ撮影を主に活動中。専業主
婦からフォトグラファーになった経験を活かして、難しい言葉を使わず、子ども写真を可愛く素
敵に残すコツなどを伝えている。子育てママ向けのフォトレッスンは、延べ3000 名が受講。さ
らにフォトグラファー養成スクールを開講し、子育てもフォトグラファーも楽しみたいというママ
の活動もサポートしている。2020 年1月現在150 名が卒業。2018 年10月 神奈川県川崎市
にスタジオをOPEN。2019 年6月 株式会社こどもとかめら設立。フォトマスター検定EX 取得、
CanonCPS 会員、EIZOColorEdgeアンバサダー、ケンコートキナーセミナー認定講師
書籍「はじめてのママカメラ 365日の撮り方辞典」

ウェブサイト:こどもとかめら

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