カメラを買い、日常的に写真を撮るようになると、思っていた以上に「光」の重要性に気づくのではないでしょうか。自然光を使い、自分なりに工夫して撮るのも楽しいものですが、ストロボを使って光をコントロールできれば、屋内、屋外問わず、様々なシーンでクオリティの高い写真が撮影できるようになります。
「はじめてのクリップオンストロボ」では、外付けのストロボ、いわゆるクリップオンストロボの使い方をやさしく解説。ストロボの使いどころやその効果を豊富な作例でわかりやすく紹介しており、実践するシーンをイメージしやすい点が特徴です。そのほか、露出の基本からシンクロ撮影、オフカメラ撮影などの応用テクニックまでカバー。近いシーンを自分で用意し、実践を繰り返すことで、確実に上達できる一冊にまとまっています。
本記事では、Chapter3「写真表現の幅が広がるシンクロ撮影を学ぼう」より、水しぶきをぴたりと止めるストロボならではの表現方法を紹介します。
飛び散る水しぶきを撮る
ストロボ光で水しぶきを際立たせる
夏の水遊びでもストロボの出番が多いです。子どもの動きと水しぶきを同時にストロボ撮影すると、躍動感のあるスナップが撮影できます。このような時は、ストロボを日中シンクロで発光して連写します。
水しぶきをきれいに止めるには、シャッター速度を1/1000秒に設定してハイスピードシンクロで発光します。宙を舞う水しぶきが1粒ずつしっかり写り髪の毛にもツヤが出ます。水しぶき撮影の背景は暗い所を選びましょう。背景が明るいと、水しぶきがきれいに見えなくなってしまいます。
Point
- 背景が暗い所を選んで、ストロボはモデルに向けて直当て
- 水しぶきはハイスピードシンクロで連写する
- 水滴を1粒ずつ写すにはシャッター速度を1/1000秒以上にする
トップ光による首の下にできた影をストロボの光で柔らかくし、水しぶきを1滴1滴写し止めました。
F値を大きくしてピンボケ防止
子どもは楽しくなると、動きがどんどんダイナミックになります。こちらは手で水を切って、水しぶきが上がった瞬間を捉えた1枚。動いている子どもの目にピントがしっかり来るようにF値を大きくしました。
連写でベストな1枚を選ぶ
連写で撮った水しぶきの広がり方がイマイチな1枚。連写することで、1番良いタイミングの写真を選べます。