第7回井上靖記念文化賞の受賞者決定!

第7回井上靖記念文化賞で、写真家の石内都氏が本賞の井上靖記念文化賞を、漫画家の安彦良和氏が井上靖記念文化賞特別賞を、それぞれ受賞することが決定した。なお、2024年5月18日(土)にアートホテル旭川にて贈呈式が開催される予定。

井上靖記念文化賞とは…
井上靖記念事業実行委員会では、優れた文化活動を通じて継続的に地域や社会への貢献を行っている方を表彰するため、旭川ゆかりの作家・井上靖の業績と遺志を記念した井上靖記念文化賞を贈呈している。


井上靖記念文化賞特別賞

石内 都氏

<贈賞の理由> 
石内都氏は1970年代末に、自らが育った横須賀の写真シリーズによって脚光を浴びて以来、記憶をテーマにした独自の表現の可能性を切り開いてきた。
母が身に着けていた衣装を撮った「Mother’s」のシリーズや広島の原爆記念館の遺品をモチーフにしたシリーズは、身体的、生理的な感覚と鋭敏な批評精神を一体化させた世界として高く評価されている。

井上靖記念文化賞特別賞

安彦良和氏

<贈賞の理由> 
安彦良和氏は日本を代表する漫画家、アニメ製作者として知られている。
『機動戦士ガンダム』の名を聞いたことのない日本人は少ないだろう。
だが、氏の功績はそこに留まらない。『虹色のトロツキー』で近代日本の闇を、『ヤマトタケル』や『ナムジ』では古代、あるいは神代の日本を描き、マンガの世界に新しい領土を切り開いたパイオニアである。

[選考委員(5名)]
川村 湊(文芸評論家・法政大学名誉教授)
栗原 小巻(女優・日本中国文化交流協会副会長)
建畠 晢(美術評論家・詩人・埼玉県立近代美術館館長)
高橋 源一郎(作家)
伴野 昭人(北海道新聞社文化部長)

[贈呈式(予定)]
日時:2024年5月18日(土) PM16:00〜
会場:アートホテル旭川
内容:賞の贈呈、受賞記念講演会等
入場料:無料
定員:100名
参加申込方法等の詳細は以下のURLに記載
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/event/category-03/d079294.html

[これまでの受賞者]
第1回(2016年度): 菅野昭正(世田谷文学館長)、小田豊氏(六花亭製菓㈱元代表取締役社長)※本賞2名
第2回(2017年度): 芳賀徹(国際日本文化研究センター名誉教授)、特別賞:織田憲嗣(東海大学名誉教授)
第3回(2018年度): 大城立裕(作家)、特別賞:伊藤一彦(歌人・若山牧水記念文学館長)
第4回(2019年度): 宮本 輝(作家)、特別賞:岡野 弘彦(歌人・國學院大學名誉教授)
第5回(2021年度): 熊川 哲也(バレエダンサー/Kバレエカンパニー芸術監督)、特別賞:藤原 良雄((株)藤原書店代表取締役社長)
第6回(2022年度): 吉増 剛造(詩人)、特別賞:山本 ひろ子(和光大学名誉教授・私塾「成城寺小屋講座」代表)

<受賞者プロフィール>

石内 都(いしうち みやこ)

写真家。1947年群馬県桐生市生まれ。横須賀で育つ。多摩美術大学デザイン科染織コース中退。
独学で写真を始める。1977年「絶唱、横須賀ストーリー」で初個展を開催。
現在も継続している代表的なシリーズ「ひろしま」では、被爆した方々の衣服や日用品を光や配置を熟考して写し取り、持ち主であった個々の人間をそこに反映させている。ほかにも、建物、体に残る傷跡、フリーダ・カーロや母の遺品などを撮ることで、目に見えない「時間」を写真に写し込む試みを行っている。

主な出版・受賞歴

1978年 写真集「アパート」写真通信社(木村伊兵衛写真賞
1993年 エッセイ集「モノクローム」筑摩書房
2005年 エッセイ集「キズアト」日本文教出版/ヴェネチア・ビエンナーレ写真集「 mother’s 2000−2005 未来の刻印」淡交社
2008年 写真集「ひろしま」集英社(毎日芸術賞)
2013年 紫綬褒章
2014年 ハッセルブラッド国際写真賞
2016年 写真集「フリーダ 愛と痛み」岩波書店/エッセイ集「写真関係」筑摩書房
2023年 朝日賞

安彦 良和(やすひこ よしかず)

漫画家、アニメーター、アニメ監督。 1947年北海道紋別郡遠軽町生まれ。
弘前大学人文学部西洋史学科除籍(退学)。
1970年虫プロダクションに入社し 1973年からはフリーのアニメ作家として活躍。『勇者ライディーン』『機動戦士ガンダム』などを手掛ける。
1979年 『アリオン』で漫画家デビュー。古代日本に題材をとった『ナムジ』『神武』『ヤマトタケル』 明治以降の近現代史の裏面を描いた『虹色の
トロツキー』『王道の狗』、西洋史が舞台の『ジャンヌ』『イエス』『我が名はネロ』など著書多数。代表作『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 』は累計1000万部を超える大ヒットとなった。クオリティの高い作画で多様な登場人物をリアルに描き、様々な分野のクリエーターに影響を与えている。
2006年から2015年神戸芸術 工科大学メディア表現学科教授。

主な受賞歴

1981年 星雲賞(アート部門)
1990年 日本漫画家協会賞優秀賞 『ナムジ』
2000年 文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞 『王道の狗』
2012年 星雲賞(コミック部門) 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 』
2015年 アニメーション神戸賞特別賞
2021年 日本アカデミー賞協会特別賞
2022年 文化庁映画賞(映画功労部門)

<関連書籍>

安彦良和の歴史画報

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