「押せばそれなりに写る」のがデジタルカメラの良いところですが、自分なりの表現を突き詰めたいと考えたときには「それなり以上」の使いこなしが求められるもの。高性能化が進み「可能なこと」が増えた現行世代のデジタルカメラにおいては、把握すべき事柄も増え続けています。
プロカメラマン・河野鉄平さんによる「デジタル一眼カメラ 知っておきたい撮影の基礎知識200」では、デジタルカメラの仕組みや特性、各種機能の使いどころ、構図の作り方、光の捉え方などなど、カメラ、ひいては「写真」を理解する上で必要となる基礎的な知識を掲載。個々の項目は細かく区切られており、確認したい知識をすぐに参照できる工夫がなされています。
本記事では、PART2「応用的な撮影で欠かすことのできない実践的項目50」より、いわゆる「親指AF」に関する記述を抜粋して掲載します。
ピント合わせの機能を独立して設けられる親指AF
動く被写体を的確に同じ構図で撮影する際も便利
親指AFとは、AFによるピント合わせの動作を専用ボタンに割り当て、シャッターボタンはシャッターを切るためだけに使用する撮影テクニックです。割当て可能な専用ボタンは機種によって異なりますが、基本は「AE/AFロックボタン」や「AF-ONボタン」を使用します。AF-ONボタンがちょうど親指で操作できる位置にあるためこの名が付いています。
親指AFが高価を発揮するのが、AF-Cで動きの速い被写体を撮るとき。AFと撮影を同時並行に行えるため、より的確に動く被写体をとらえることが可能になります。
また、途中でAF-Sに切り替えたいときは、専用ボタンから指を離すだけでピント位置が固定されるため、AF-Sを使っているのと同じように構図を変えて撮影が行えます。親指AFは多少高度に見えますが、慣れるとこれほど便利な機能はありません。
自分好みの捜査官を追求できるボタン割り当て機能
どんな機能が割り当てられるか撮影スタイルに応じて選ぼう
デジタル一眼では、すでにボタンやダイヤルに割り振られている機能を、一部別の機能に入れ替えることができます。利用頻度の高い機能や、メニュー画面からの設定が面倒な機能などを、操作しやすいボタンやダイヤルに登録できるのです。
この操作は機種によって異なります。自分のカメラをどんなふうにカスタマイズできるか一度確認してみましょう。うまく入れ替えることで、操作性がより自分好みに向上します。