板山拓生写真展「ARTISAN」

2019年5月21日~6月2日 渋谷Hikarie 8階 02/CUBE

松崎光正/松崎人形 江戸木目込人形「とのとひめ」

東京の伝統工芸とその職人たちの肖像

渋谷ヒカリエ8Fギャラリースペース02 /CUBEで板山拓生写真展「ARTISAN」が開催される。

最近のジャパンブーム、海外からの観光客の増加、さらにTOKYO 2020などもあり注目が高まる日本の伝統工芸。作者自身も4年ほど前から依頼を受け東京の伝統工芸品を撮影してきたが、その撮影の中で工芸品だけでなく、それを作る職人たち: 伝統工芸士にも興味を持ったという。

「撮影では職人の方と話をする機会があり、現在の盛り上がりの一方で、後継者問題や生活様式の変化による生産量の減少など、その伝統が厳しい状況にあることも知りました。そうした職人たちの今の姿を、広告を撮ってきた自分なりの手法で記録として残したいと思ったん
です」(板山)。

江戸切り子、江戸木目込人形、江戸簾など、9人の職人たちの肖像と彼らが作る工芸品の写真全18点を展示。工芸品はスタジオでの撮影。ツートーンの背景を使ったグラフィカルなスチルライフ。職人たちの肖像は、使い込まれた道具などの細部まで見せるため、ジェネレーターとストロボを工房に持ち込んでの多灯撮影。ピクトリア
リズム的表現で濃密な絵に仕上げた。

「この展示で特に若い人たちに伝統工芸の世界を知ってもらえたら嬉しいですね」(同)。

会場では写真とともに、工芸品の実物も展示される。

<写真展情報>
板山拓生写真展「ARTISAN」
会場 :渋谷Hikarie 8階 02/CUBE
http://www.hikarie8.com/cube/
東京都渋谷区渋谷2-21-1
会期:2019年5月21日(火)~6月2日(日)
開館時間:11時~20時
入場無料

田中耕太朗/田中製簾所 江戸簾「 矢羽根」
ヒカリエ店内などに掲出されるポスターは全5種、DMは全9種制作( AD:児嶋啓多 /HAKUHODO INC.)。

コマーシャル・フォト 2019年6月号

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