「スマホで成功!売れる商品写真撮影講座」は、きれいな商品写真を撮影するためのノウハウをまとめた本です。プロ並みの写真を撮るためには、高度なテクニックや、高価な機材が必要だと思いがちです。しかし、この本で久門易さんが使うカメラは、スマホです。スマホでもちょっとしたコツとセンスがあれば、きれいな写真が撮れるといいます。
本記事では、Part1 「知られざるスマホカメラの実力」より、「意外に知らないスマホ撮影の基本」をお届けします。
「ズーム」を使って大きく撮る
伝わる写真にする基本は、見せたい物を画面に大きく写すことです。ふだんはあまり意識しませんが、大きく写す方法には、「近づく」ことと「ズーム」の2通りあります。この違いをしっかり理解しましょう。
小さいとわかりにくい
被写体の写り方が小さいと、余分な物がたくさん写るので、何を伝えたいのかわかりにくくなります。
近づくと歪む
大きく写す時にスマホを被写体に近づける人が多いですが、こうすると形が歪み、背景に余分な物が写りがちです。
「ズームで大きく」がベスト
被写体から離れていても、ズームを使えば大きく写せます。近寄って写すよりも形がキレイに写り、背景もすっきりするのが特徴です。この撮り方が、商品写真や人物撮影の基本です。
「タップ」操作の2つの効果
画面をタップすると、その位置にピントを合わせることができます。同時に、その位置に合わせて明るさも調整されます。
タップしてピントを合わせる
遠くにある物と近くにある物を一緒に撮る時や、小さな物を並べた時などにピント合わせをする必要があります。
手前の青い馬をタップすると、ここにピントが合います。黄色と赤の馬はボケて写ります。
奥の赤い馬をタップすると、赤い馬にピントが合いました。青い馬は大きくボケ、黄色の馬も少しボケています。
タップした部分が「グレーの濃さ」になる
タップしたところに応じて写真の明るさも変わります。これは、ピントを合わせた部分が暗すぎたり明るすぎたりせず、中ぐらいの明るさ=「グレーの濃さ」になるようにスマホが調整するためです。白い物や黒い物を撮る時は、思い通りの明るさに写らない原因となります。こういう場合に必要なのが「明るさ調整」です。
黒い猫をタップすると、ここにピントが合いますが、黒い部分を「グレーの濃さ」にしてしまうため、写真がとても明るくなってしまいます。
白い猫をタップすると、手前にピントが合いますが、白い部分を「グレーの濃さ」にしてしまうため、写真が暗く写ります。
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