広瀬良二「余白の白は弁当の白いご飯と同じ白か」‐金柑画廊

2023年10月14日(土)〜11月5日(日) 金柑画廊

金柑画廊にて、2023年10月14日(土)〜11月5日(日)まで、広瀬良二「余白の白は弁当の白いご飯と同じ白か」が開催される。

広瀬良二氏は、神宮前で古道具屋「Out Of Style」を経営していた時にオブジェを作り始め、現在は古い素材の質感、特に紙を支持体にした平面作品の制作を続けている。
作品制作に携わる者にとって、作品空間の余白について思考することは逃れることができない永遠のテーマだと思う。描かれた、或いは手を加えたところも余白となり得るのかどうか。お弁当の白いご飯と余白が重なり、そこに妄執してしまう広瀬良二氏の”答え”(問いかけなのかもしれません)が、今回の展示に現れるかどうか、本人にも与り知らぬものなのかもしれません。(太田京子/金柑画廊)

 

余白の白は弁当の白いご飯と同じ白か

子供の頃、家の増築工事に来ていた大工の手弁当が、四角い大きな弁当箱に白いご飯を一杯に詰め、そこに魚肉ソーセージを一本丸ごとご飯の真ん中にドーンと埋めただけなのを見て、その簡易さと潔さに驚き、白いご飯とソーセージの桃色の単純で力強い構成がトラウマのように未だに記憶に残っている。
展示に向けた制作が進まず苦しい最中に唐突にあの大工の弁当が頭に浮かんだことから、制作中に様々に弁当の妄想が始まり、画面の余白と弁当の白いご飯が重なってしまい、弁当になぞらえた作品ばかり作っている気がしてしょうがない。弁当を手掛かりに作った作品の展示ではないのだが。
(広瀬良二)

<展覧会概要>

広瀬良二
「余白の白は弁当の白いご飯と同じ白か」
Hirose Ryoji
“Thought About White: Rice in Bento = A Space or Not?”

会期:2023年10月14日(土)〜11月5日(日)
会場:金柑画廊
時間:12:00〜19:00
休廊日:月、火、水
住所:〒153−0063 東京都目黒区目黒4-26-7

<プロフィール>

広瀬 良二(ひろせ りょうじ)
神宮前で古道具屋「Out Of Style」を経営していた時にオブジェを作り始め、現在は古い素材の質感も取り込んだオブジェ、コラージュ、ドローイングなどを制作。作品の表現方法が固定しないように意識して制作を続けている。
2013~15年にエッセンシャルストア(大阪)で個展、2016年に金柑画廊(目黒)で東京での初個展「平行線の交叉する処」を開催。2017年「空に落ちる線」(大阪 ギャラリーヨルチャ)、「線の速度」(SEIN 祐天寺)、2022年「此処だけの話なんですが」(金柑画廊 目黒)などがある。
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