撮影時のコンディションとして最も基本的で重要な要素は「光」です。撮影者は光が足りなければ照明を用意し、明るすぎればフィルターなどで露出を調整します。光の当て方一つとってもノウハウがあり、撮影者にとって光の使い方、付き合い方は永遠のテーマといえるでしょう。
「自然光だけで美しい ポートレートのつくり方」では、私たちの最も身近にある自然光だけを使ったポートレート撮影をテーマとして、基本的な考え方やノウハウを作例とともに解説しています。
本記事ではChapter4「おすすめのポーズ&シチュエーションの見本帳」より、「窓辺」シチュエーションの作例を紹介します。
おすすめシチュエーション「窓辺」
窓辺には太陽の光が差し込み、うまく活かせば美しい写真を撮れる。ポートレートに応用するアイデアを見てみよう。
大きな窓
両側がガラスになっている渡り廊下で撮った。壁も服も白いところに、ガラスを透過した美しい光が差し込んでいる。
逆光が差し込む窓辺にしゃがんでもらうことで、床に反射する光をレフ板代わりに利用。顔を適度な明るさで照らすことができた。
建物全体が白っぽい空間になっているので、窓から入る光が回り込み、逆光となるポジションからでも、フラットに描くことができた。
室内の窓
窓にもたれかかるようにしてもらい、窓から入る柔らかな光を利用した。これによりモデルの体や服に自然な陰影をつくっている。
窓の外からガラス越しに撮影。屋外の景色が窓に反射して映り込み、写真に彩りを与えている。