写真展 橋本貴雄「交信」 が金柑画廊にて開催

2024年7月20日(土)〜8月12日(月)金柑画廊

©橋本貴雄

金柑画廊にて、写真家 橋本貴雄の写真展「交信」が開催される。会期は、2024年7月20日(土)〜8月12日(月)まで。

橋本貴雄氏は、ドイツから日本へと拠点を変え、2023年から新潟・十日町の限界集落に移住し、古民家で暮らしながら作品制作を続けている。ある日、その古民家で古い家族の写真を見つけ、自身と彼を取り巻く環境、そして以前そこに暮らしていた人々とが時間の中で混ざり合うような感覚を覚えた。自身の有り様を見つめながら、写真を通して日常を切り取り、時の流れや動植物による自然の受容と重ね合わせてきた。
本展「交信」では、その家族写真のスライド上映と自身の写真作品を言葉で繋ぎながら、写真を介した場所や時間の再構築を試みる。また、7月13日(土)から開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」の一環として、BankART妻有にて同タイトルの展覧会が開催される。

十日町の山間部にある集落、ここではかつて70世帯あまりの人々が暮らしていたが、現在は私の家を含めて3世帯のみが暮らしている。私はこの集落の古い一軒家を借りて住み、 耕作放棄地を耕し、米と野菜を育てながら、自分の家や近隣の風景を写真で撮ってきて、現在一年が過ぎた。

自然に覆われていく景色のなかで、ここからひとがいなくなっても 植物や動物はなんの関係もないように淡々と生きていくんだろうと、そんなことを思っていた。誰も住まなくなった家は放っておけば冬の豪雪に押し潰され、やがて草木に覆われて、そこにあったひとの生活の気配もなくなっていく。

この家に住みはじめてしばらく経って、屋根裏の片付けをしていると、そこにかつてこの家に暮らしていた家族の写真が大量に置かれていた。写真のなかの時間はいまでも生々しく流れているようだった。それからは私の生活のなかでもその時間はまだここにあるように思えて、私はその時間を覗きこむように写真を撮りはじめた。
(橋本貴雄)

©橋本貴雄
©橋本貴雄
新潟・十日町古民家の屋根裏から
新潟・十日町古民家の屋根裏から
新潟・十日町古民家の屋根裏から

<展覧会概要>

橋本貴雄「交信」 Takao Hashimoto “Intersect”

会期:2024年7月20日(土)〜8月12日(月)
会場:金柑画廊
住所:〒153-0063 東京都目黒区目黒4-26-7
https://kinkangallery.com
開廊時間:12:00〜19:00
休廊日:月、火、水

<関連展示 『交信』>

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」

会期:2024年7月13日(土)〜11月10日(日)
開催時間;10:00〜17:00(10月、11月は10:00〜16:00)
定休日:火、水
開催地:越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)760㎢
展示会場:BankART妻有
Webサイト:https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/bankart_tsumari_2024/

<プロフィール>

橋本貴雄 Takao Hashimoto
1980 熊本県生まれ
2008 ビジュアルアーツ専門学校(現・大阪ビジュアルアーツ・アカデミー)写真学科夜間部卒業
2008〜2011 イイノメディアプロ勤務
2011〜2021 ベルリン在住
2021〜 日本在住
Webサイト:https://www.takaohashimoto.com
Instagram:@takaohashimoto3

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