写真を始めるきっかけのひとつに、「鉄道」を撮りたいという気持ちを持った方も多いのではないでしょうか。鉄道そのものをかっこよく撮りたい人、風景と併せて美しい四季を撮りたい人、旅先で出会う風情ある鉄道を収めたいなど、鉄道写真といってもさまざまなジャンルがあります。
昨今、撮り鉄のマナー問題が取り沙汰されることも少なくありません。本書「絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド」では、誰もが安全に、かつ素敵なシーンを撮ることができる撮影スポットを、雄大な風景が撮れる「絶景」、車両をメインに撮影できる「バリ鉄」、著者が得意とする「ゆる鉄」の3つのカテゴリーに分け、日本全国159か所紹介しています。
本記事では「絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド」から、全国の各エリアごとの撮影ポイントをピックアップして紹介していきます。
第12回は九州・沖縄エリアから熊本電気鉄道 黒髪町~藤崎宮前です。
熊本電気鉄道黒髪町~藤崎宮前 フルサイズの通勤電車が路上を走る違和感
熊本電鉄には、上熊本~北熊本~御代志の菊池線(全長10 ㎞)と、北熊本~藤崎宮前駅の藤崎線(全長2.3km)の2路線があります。でもなぜかすべての列車は藤崎宮前~御代志(通称・本線)と、上熊本~北熊本(通称・上熊本線)という形で運行していて、頭がこんがらがります(笑)。そんな熊本電鉄で一番の見どころは、黒髪町駅と藤崎宮前駅の間の併用軌道でしょう。フルサイズの電車が併用軌道を走るのは、江ノ電でも腰越駅付近でも見ることができますが、ここはもと都営三田線や銀座線で活躍していた電車たちが、ものすごい違和感とともに熊本の街角に現れるのです。
ここでの撮影のテーマはずばり違和感。散歩のおばちゃんや通学生とともに、インパクトのあるゆる鉄作品を狙いましょう。
撮影ポイント:Google Map
熊本市立必由館高等学校前付近が併用軌道区間。その距離はわずか180mのみだ。
絶景度:★★★★★
アクセス性:★★☆☆☆
撮影のしやすさ:★★★☆☆
オススメの時期:通年