絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド
第11回

【日南線 大堂津~南郷】朝日に映える河口近くの鉄橋

写真を始めるきっかけのひとつに、「鉄道」を撮りたいという気持ちを持った方も多いのではないでしょうか。鉄道そのものをかっこよく撮りたい人、風景と併せて美しい四季を撮りたい人、旅先で出会う風情ある鉄道を収めたいなど、鉄道写真といってもさまざまなジャンルがあります。
昨今、撮り鉄のマナー問題が取り沙汰されることも少なくありません。本書「絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド」では、誰もが安全に、かつ素敵なシーンを撮ることができる撮影スポットを、雄大な風景が撮れる「絶景」、車両をメインに撮影できる「バリ鉄」、著者が得意とする「ゆる鉄」の3つのカテゴリーに分け、日本全国159か所紹介しています。

本記事では「絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド」から、全国の各エリアごとの撮影ポイントをピックアップして紹介していきます。

第11回は九州・沖縄エリアから日南線 大堂津~南郷です。

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絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド

 

朝焼けにキハ40のシルエットが浮かび上がる。ドラマチックな空が水面に写り、旅情を高めてくれた。SONY α7RII, F8, 1/1600秒, ISO400, 16mm

日南線 大堂津~南郷 朝日に映える河口近くの鉄橋

日豊本線の延岡から宮崎にかけての区間は、日向灘に沿って走ります。ここでは川南駅と高鍋駅の間に位置する小丸川橋りょうをご紹介しましょう。この鉄橋は、広大な小丸川の河口付近にかかる鉄橋ですが、トラスや防風壁などがなく、列車をスッキリとシルエットにして撮影することができます。

10月頃から3月にかけての季節は、ちょうど鉄橋の奥から朝日が昇るため、ドラマチックな作品が狙えます。また「にちりん」「にちりんシーガイア」「ひゅうが」などの特急も走っており、撮影チャンスが多いのも魅力です。メインの撮影ポイントは国道10号の高鍋バイパスの橋上ですが、小丸川の川南駅側の河口付近や、小丸河畔運動公園近くの河川敷からも、さまざまな距離感と角度で撮影することができます。

夜明け前の一番列車。どうしても避けられない電線が目立たぬように、広角+逆光で狙うのがコツ。SONY α7SII, F4, 1/320秒, ISO12800, 20mm

撮影ポイント:Google Map

大堂津駅前から国道220号を南郷駅方面に進み、細田橋を過ぎて道が大きく曲がると鉄橋が見えてくる。大堂津駅から約1.5km。

絶景度:★★★☆☆
アクセス性:★★★★☆
撮影のしやすさ:★★★★☆
オススメの時期:夏の早朝


絶景・ゆる鉄・バリ鉄 みんなの鉄道撮影地ガイド

著者プロフィール

中井精也

Nakai Seiya

1967年、東京生まれ。鉄道の車両だけにこだわらず、鉄道にかかわるすべてのものを被写体として独自の視点で鉄道を撮影し、「1日1鉄!」や「ゆる鉄」など新しい鉄道写真のジャンルを生み出した。2004年春から毎日1枚必ず鉄道写真を撮影するブログ「1日1鉄!」を継続中。広告、雑誌写真の撮影のほか、講演やテレビ出演など幅広く活動している。著書多数。
株式会社フォート ナカイ代表。
社団法人日本写真家協会(JPS)会員、日本鉄道写真作家協会(JRPS)副会長。甘党。

フォート ナカイ ウェブサイト
ブログ 1日1鉄!
X(旧Twitter)@railman_nakai
Instagram @nakai_seiya

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