自分の作品や自社の商品を紹介する手段のひとつとしてSNSを使う手法は定着して久しく、さりとてこれを自分でやってみると、意外と思ったようにはいかないものです。写真をはじめとしたビジュアルの組み合わせによって作品やブランドの持つ世界観を表現する基本は今も昔も変わりませんが、そのノウハウは日々進化しています。
「Instagram あたらしい商品写真のレシピ」では、Instagramの特性と他SNSとの比較や、カタログとして機能させるための具体例、掲載写真の作例まで、一般ユーザーから一歩踏み込んだ、作り手による情報発信の視点で役立つ実用的なノウハウを幅広く紹介しています。執筆を担当しているのは、インスタグラムをはじめ活躍の場を広げているフォトグラファー/インスタグラマーの綾さん、古性のちさん、6151さん、新田知沙さん、中野晴代さん。
本記事ではStep2「アカウントの世界観をつくる」より、被写体を絞ってテーマを伝えやすくする方法を紹介します。
プロフィール画面を魅力的に見せる
プロフィール画面では、これまでにストックされてきた、通常投稿のサムネイルを一目で確認することができます。
そのため、アカウントのイメージはプロフィール画面を通して持たれることが多いと言われています。つまり、「いかに通常投稿を魅力的に組み立てられるか」ということが、ポイントになります。ここでは3つのCaseを通して、プロフィール画面の具体的な見せ方を紹介します。
冒頭の9~12枚がユーザーの目を引く
プロフィール画面でもっとも大切なのは、通常投稿の冒頭(最新投稿)の9~12枚のサムネイルです。興味を持ってくれたユーザーがアカウントをチェックするとき、一番初めに目に止まるのはここです。「いつもどんな写真を撮っているのか」「どんな世界観を持っているのか」ということが魅力的に伝わるように、ユーザーの目を引く素敵なレイアウトを心がけましょう。
プロフィール画面の写真を並び替える
「Preview」「UNUM」などのアプリでは、プロフィール画面のサムネイルをドラッグして、レイアウトを調整することができます。既に投稿されているものも含め、一枚一枚の色味や構図を見ながら自由に動かすことができるので便利です。どちらも無料(一部有料)で、iosのみ対応。
被写体に共通のテーマを設ける
「贈り物にしたいお菓子」「旅先で見つけたかわいい小物」など具体的なテーマを設けると、投稿写真に統一感が生まれます。撮る被写体も決まりやすいので、効率良く撮影したい人におすすめです。下の例は、日常生活に寄り添う素敵な小物やお菓子などの写真をレイアウトしています。
日々の暮らしと、生活に寄り添ってくれる素敵な“モノ”をテーマにした写真を投稿するアカウント。12枚の写真のなかで、構図・被写体のジャンルが同じ写真ばかりに偏らないように、位置を考えてレイアウトしています。投稿頻度を決めている場合は、あらかじめ投稿用の写真をストックしておくと便利です。新しい場所に出掛けたときや、新しい物を購入したときにテーマに合う写真を撮りためています。
カメラ
ミラーレス一眼カメラ
レンズ
・単焦点レンズ
・ズームレンズ(標準)
画像編集
Adobe Photoshop lightroom
Point
・被写体に添える小物は、同じものを時々取り入れるように意識する。テーブルフォトの場合は、同じお皿やカトラリーなどを頻繁に取り入れると、アカウント全体の世界観として伝わりやすくなります。
・被写体のジャンル(料理や植物など)は2~3つ程度に絞る。テーマに沿っていても、ジャンルの数が多いとまとまりが感じられにくくなるので、気をつけましょう。