自分の作品や自社の商品を紹介する手段のひとつとしてSNSを使う手法は定着して久しく、さりとてこれを自分でやってみると、意外と思ったようにはいかないものです。写真をはじめとしたビジュアルの組み合わせによって作品やブランドの持つ世界観を表現する基本は今も昔も変わりませんが、そのノウハウは日々進化しています。
「Instagram あたらしい商品写真のレシピ」では、Instagramの特性と他SNSとの比較や、カタログとして機能させるための具体例、掲載写真の作例まで、一般ユーザーから一歩踏み込んだ、作り手による情報発信の視点で役立つ実用的なノウハウを幅広く紹介しています。執筆を担当しているのは、インスタグラムをはじめ活躍の場を広げているフォトグラファー/インスタグラマーの綾さん、古性のちさん、6151さん、新田知沙さん、中野晴代さん。
本記事ではStep2「アカウントの世界観をつくる」より、写真のテイストを合わせて世界観を伝えるコツについて解説します。
統一された世界観が武器になる
インスタグラムで人気のアカウントを作るには、「世界観」(イメージ)が重要と言われています。ここでいう世界観とは、アカウントが「何を、どう伝えているか」ということ。
ゴシップ中心の女性週刊誌とおしゃれなファッション誌では発信する情報やビジュアルの雰囲気が違うように、インスタグラムのアカウントも、どんな情報をどんなテイストで発信しているかを、ビジュアルで伝えることが大事なのです。
世界観を構築するメリット
- 伝えたいイメージをより明確にできる。
- 獲得したいフォロワー層に効果的にアプローチできる。
- フォロワーを通じて、アカウントのテーマに関連した情報が集まりやすくなる。
- 価値観や趣味が近いユーザー(仲間)が増える。
世界観がバラバラになっていると……
下のプロフィール画面は、投稿されている内容や写真のトーンがばらばらで、全体としての統一感がありません。ごちゃごちゃとしていて、アカウントのイメージや価値観が伝わりにくくなってしまっています。
世界観が統一されている例
下は暮らしにまつわるモノをテーマに、写真が投稿されています。全ての写真が落ち着いたトーンの色味で統一されており、小物や花などの被写体が日常生活の中に溶け込んでいる様子が伝わってきます。一枚一枚の構図やアングルが異なっていても、色味を揃えるだけでひとつの世界を表現できます。また、発信する内容のテーマが統一されているため、写真全体にまとまった印象が生まれています。
@nocci_hibi
Point
・発信する内容を統一する。
・写真のトーンを揃える。
・構図、アングル、ポジションを3~5種類にパターン化する。