交換レンズを選ぶ際に重視するスペックは、焦点距離や絞り、最短撮影距離や手ブレ補正の有無、重量など、用途によって人それぞれです。しかし多くの人にとって最も気になるポイントは「実際に撮影した時にどう写るか」ではないでしょうか。誰しも買い物で失敗はしたくないもの。それゆえに「製品レビュー」は常に必要とされ、読まれるのです。
家電量販店のヨドバシカメラが運営している「フォトヨドバシ」は、カメラボディやレンズを実際に使用し、作例とレビューを掲載しているWebサイト。「キヤノンEF&EF-Sマウントレンズ 完全レビューブック」は、その中からキヤノンEFマウント用レンズ157本のレビューを抽出し、書籍としてまとめたものです。
本記事では掲載レンズのうち、「Canon EF70-200mm F4L USM」のレビューを抜粋して紹介します。
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取り回しのよいF4ズーム
開放F4通しという大口径望遠ズームレンズからは1段控えめのスペックである本レンズ。隙のない写りをコンパクトに実現する魅力的なコンセプトで、収差も良く補正され、解像力に優れた描写は期待を裏切りません。4段分の手ぶれ補正を搭載していることで前モデルより一層使い勝手が増し、望遠ズームレンズを楽しむにはうってつけの1本。
F2.8通しのレンズは少し手が届かないからと本レンズを選ぶのではなく、軽量・コンパクトであることから容易に想像がつく取り回しの良さ、そしてフィールドにガンガン連れ出して撮影する際の優位性を考えて選ばれるべきレンズだと思います。実際望遠レンズで撮影するシーンでは絞りを開いて撮るということは少ないわけですから、敢えて本レンズというのは賢い選択。
フォトヨドバシ編集部で議論が起こると「どちらも所有するのが健全」という結論に至るのですが。(Serow)