PERFECT PHOTO RECIPES BOOK
第4回

手と花を組み合わせることでストーリーを生み出す

SNSや写真投稿サイトなどでは、上手な写真が溢れています。しかし、その中で作者の個性が光って、思いが伝わる「面白い写真」はどれだけあるでしょうか。写真家の野寺治孝さんは、著書「PERFECT PHOTO RECIPES BOOK(パーフェクト・フォトレシピブック)」の中で、撮影者の感性を活かした「面白い写真」の撮り方をわかりやすく、レシピ風に解説しています。

本記事では、「手のひらに乗せたお花」の撮り方レシピをご紹介します。

PERFECT PHOTO RECIPES BOOK

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花に人の手が組み合わされることでストーリーが生まれる。

【タイトル】
手のひらの花

【難易度】
★★

【データ・機材・条件】

◯撮影場所:埼玉県・入間市のハウススタジオ
◯使用レンズ/撮影データ:50mm F1.4 1/500 秒 F1.4 絞り優先AE - 2/3 補正 ISO1600
◯使用機材/準備するもの:フルサイズデジタル一眼レフカメラ/レフ板
◯光の状態:曇天の斜光
◯構図/アングル:手と花を画面中央に/ややハイアングル

【撮り方】

◯被写体の発見:女性と花を絡ませたポートレートを撮影中、手の中の花を思いついた。
◯撮影方法:ピントは花に。絞りを開けて少しソフトな感じにする。レフ板で弱い光を返す。
◯注意点:手ブレ、ピンボケに注意する。
◯レタッチ方法:赤をやや下げる。彩度をやや下げる。コントラストをやや強く。

【ポイント】
大切なことは花を差し出す女性の「どうぞ」という囁きがイメージできる写真にすることだ。それを表現するには横や斜めからではなく、真正面から撮るのが一番伝わると思う。

 

 


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PERFECT PHOTO RECIPES BOOK

著者プロフィール

野寺治孝

野寺治孝(のでら はるたか)
1958年千葉県浦安市生まれ。
本郷高校デザイン科、にっかつTV映画芸術学院卒業。広告デザイン事務所、郵便配達員、牛乳販売業など職を転々とするが1984年にポストカードの自費制作販売を機にプロ写真家として活動を開始する。1991年に「有限会社スローハンド・野寺治孝写真事務所」を設立。多岐にわたる被写体を空気感とストーリーを感じさせる独自の作風で多くの作品を発表している。

ウェブサイト:http://www.nodera.jp/
Twitter:@noderaharutaka
Instagram:@harutaka1958nodera
Facebook:harutaka.nodera

<主な著書>

『個性あふれる”私らしい”写真を撮る方法』
『個性あふれる”私らしい”写真を撮る方法』

 

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