大和田良 写真展「FLORA/ECHO」@ギャラリー・ソラリス

2025年6月10日(火)〜6月22日(日)ギャラリー・ソラリス

写真専門ギャラリー「ソラリス」(大阪・心斎橋)にて、ソラリス企画展として大和田良 写真展「FLORA/ECHO」が開催される。会期は、2025年6月10日(火)〜6月22日(日)まで。ソラリスでの大和田氏の写真展は、4年ぶり2回目の開催となる。

本作は、海外を中心に制作と発表が行われている比較的新しいオルタナティブ写真技法<ルーメンプリント>の実践と研究を通じて制作された作品となる。2024年の約一年を通し、大和田良氏がプリントした500枚以上の中から厳選した約17点を展示、販売する。

ルーメンプリントは、従来の銀塩印画紙を太陽光やUV露光機を用いて像を焼き付けることによって、多様な色再現が生み出せる技法。現像工程を必要とせず、定着処理のみで像を固定する方法であり、期限切れの印画紙を用いることもできるが、使用する印画紙の種類や製造年、保存状態によって結果が左右され、同じプリントを制作することが困難とされている。本研究では1980年代の印画紙など様々な写真感光材料を用いて制作を進めた。

会場では、展覧会に併せて刊行された同タイトルの写真集(発行: Kesa Publishing)も販売。同書には日本写真芸術学会誌で発表したルーメンプリントに関する研究報告も収録されているほか、Agfa MCP321でプリントしたオリジナルプリントが付いている。また、6月14日(土)には、大和田良氏による展覧会のギャラリートークと、オープニングレセプションを開催予定。


[アーティスト・ステートメント]
「花」を含む植物の形態をモチーフとした像の記録と表現は、写真が発明された最初期から多くの写真家によって試みられてきました。その点で、植物の姿を印画することは、写真における原始であるとも言えるでしょう。現代のオルタナティブ技法であるルーメンプリントと組み合わせることで、植物写真の文脈から、拡張し続ける写真表現の今についても考えられるのではないかと思います。今回使用した印画紙には、数十年前に製造された印画紙も含まれます。写真というものが描く像の魅力にも、新たな視点から触れていただける貴重な機会となるはずです。是非多くの方にご覧いただければと思います。
− 大和田良


<写真展概要>

大和田良 写真展「FLORA/ECHO」

会期:2025年6月10日(火)〜6月22日(日)
時間:11:00〜19:00
※最終日 6月22日(日)のみ18:00まで
休廊日:6月16日(月)
会場:ギャラリー・ソラリス
住所:大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館B1F
TEL/FAX:06-6251-8108
MAIL:hello@solaris-g.com
アクセス:地下鉄 御堂筋線、鶴見緑地線「心斎橋駅」よりクリスタ長堀北5号出口上がる、徒歩約2分。
協力:Roll

<関連イベント>

「大和田良ギャラリートーク+オープニングレセプション」

日時:2025年6月14日(土)18:00〜20:00
大和田良氏による展覧会のギャラリートークと、オープニングレセプションを開催。(トーク1時間程度を予定)
料金:2,000円(税込)
定員:15名
参加方法:WEB申し込みフォームから予約
https://solaris-g.com/portfolio_page/250610/

<プロフィール>

大和田良
写真家。1978年仙台市生まれ。
東京工芸大学芸術学部写真学科卒業、同大学院メディアアート専攻修了。2005年、スイスエリゼ美術館による「ReGeneration. 50 Photographers ofTomorrow」に選出され、以降国内外で作品を多数発表。
著書に『prism』(2007年/青幻舎)、『五百羅漢』(2020年/天恩山五百羅漢寺)、『宣言下日誌』(2021年/kesa publishing)、『写真制作者のための写真技術の基礎と実践』(2022年/インプレス)、詩人のクリス・モズデルとの共著『Behind the Mask』(2023年/スローガン)他多数。2011年日本写真協会賞新人賞受賞。
現在、東京工芸大学芸術学部准教授。
http://www.ryoohwada.com

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