風景写真の便利帳
第8回

順光は被写体本来の色合いを正しく引き出す光

デジタルカメラやスマートフォンの性能が上がり、シャッターを押せば誰でもカンタンに美しい写真が撮れるようになった。しかし、「ワンランク上の写真を撮りたい、もっとレベルアップしたい」という人も多いだろう。萩原ブラザーズこと、風景写真家の萩原史郎氏と萩原俊哉氏は、共著の「風景写真の便利帳」で自然風景撮影にかかわるさまざまなノウハウを紹介している。

本記事では「撮影編」の「光を読み解く」より、順光時の色の捉え方を紹介する。


CHECK POINT!!

  • 正面から当たる光なので立体感に乏しい
  • 被写体本来の色合いを引き出せる
  • 単色や多色など、色を意識せよ

順光とは、被写体に対して正面から当たる光のこと。日中の太陽が撮影者の背中側にある状態だ。被写体に対して真正面から光が当たるので陰影がつきにくい。立体感が得られないために嫌われることもある。しかし、順光には順光のよさがある。

順光のメリットは被写体の色合いを引き出せること。桜にしても紅葉にしても、本来の色を正しく引き出すことができる光である。適度なコントラストも特徴の一つだ。高すぎず、低すぎず、見たままの印象に近いコントラストが得られる。

順光では被写体の色を意識すること。多色にしても単色にしても被写体の美しさが順光によって引き出すことができる。

立体感に乏しい順光は、ややもすると凡庸な写真になりかねない。説明的な写真になりすぎないよう、構図や色の組み合わせを工夫しよう。

フルサイズカメラ 24-70 mmズームレンズ(34mm)絞り優先AE( F8・1/200秒)ISO200 WB:太陽光

上下どちらの写真も順光で撮影したものだ。桜のほのかな色合いとコクのある青空、朝日の強烈なオレンジ色が当たる紅葉の斜面など、それぞれの持つ被写体の色合いを美しく引き出すことができる。

APS-Cサイズカメラ 16-85mmズームレンズ(45mm/35mm換算67mm)絞り優先AE(F8・1/50秒)-1.0 EV補正 ISO100 WB:太陽光

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著者プロフィール

萩原 史郎&萩原 俊哉

萩原史郎(はぎはら・しろう)

1959年山梨県甲府市生まれ。日本大学卒業後、株式会社新日本企画で「季刊(*現在は隔月刊) 風景写真」の創刊に携わり、編集長・発行人を経験。退社後はフリーの風景写真家に転向。現在自然風景を中心に撮影、執筆活動中。2015年に初個展「色X情」を開催。東京を皮切りに、仙台、福岡、名古屋へと巡回。

カメラグランプリ選考委員
オリンパスデジタルカレッジ講師・山コミュ管理人
日本風景写真家協会会員(JSPA)

 

萩原俊哉(はぎはら・としや)

1964年山梨県甲府市生まれ。 広告代理店に入社、食品関連の広告制作に配属、カタログ制作、イベント企画等に携わる。 退社後、フリーのカメラマンに転向。浅間山北麓の広大な風景に魅せられて、2007年に拠点を移し、2008年に本格的に嬬恋村に移住。 現在自然風景を中心に撮影、写真雑誌等に執筆。また、2014年11月にはBS11で放送されている「すてきな写真旅2」に出演。最近ではセミナー講師など多数活動中。

カメラグランプリ選考委員
ニコンカレッジ講師
日本風景写真家協会会員(JSPA)

 

書籍(玄光社):
風景写真の便利帳
自然風景撮影 基本からわかる光・形・色の活かし方
自然風景撮影 上達の鉄則60
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