きゃりーぱみゅぱみゅの初期作品の美術演出やKAWAII MONSTER CAFEのプロデュースを始めとしたアートワークなどで知られるアートディレクターの増田セバスチャン氏が、初のアートワーク集「増田セバスチャンアートワークス PAINT IT, COLORFUL」を上梓しました。
2010年から2019年までの約10年間、ミュージックビデオ、TV番組、広告、イベント、ライブなど様々なカテゴリで制作したアートワークを紹介。ポップでカラフルな日本の「KAWAII」文化を世界に発信した、同氏の世界を余すところなく楽しめる一冊です。
本記事では、2011年に美術演出を手掛けた、きゃりーぱみゅぱみゅ「PONPONPON」と、2014年に実施したライブツアーのアートワークを抜粋して紹介します。
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2011年より、きゃりーぱみゅぱみゅデビュー曲のミュージックビデオ美術演出など、アートディレクターとしての活動を開始。カラフルな世界観が世界中に認知されていく。
Kyary Pamyu Pamyu “PONPONPON” Music video 美術演出
「きゃりーの部屋」をテーマに、おもちゃ、雑貨、お菓子の箱など、2トンほどの増田セバスチャンの私物をスタジオに搬入し制作。画角の外にも大量のカラフルなアイテムが並べられている。ビデオが公開された途端、KAWAIIコミュニティだけではなく海外のクリエイターや著名人の間でも広くシェアされ、現在1億6千万回以上の再生回数を誇るミュージックビデオ。
「KPP 2014 JAPAN ARENA TOUR ~きゃりーぱみゅぱみゅのからふるぱにっく TOY BOX ~」演出、美術
代々木体育館で開催した大型ライブにして増田セバスチャン×KPPの集大成。原点回帰的にPONPONPONを想起させるおもちゃ箱のようなステージ。後半で大きなクマが暴れ出し、それが昔かわいがっていたクマのぬいぐるみであることが発覚。子供心を忘れないことを訴える作品。中央ステージからは三段ケーキが登場し、イチゴのマシンガンをぶっ放す。
作品集には、記事で掲載した写真のほかにも、より細かい部分にクローズアップした記録写真や、多くのイメージスケッチを収録しています。