「ファッションは時代を映す鏡」と言われているように、服装やヘアスタイル、メイクの流行も時代とともに移ろってきました。日本においては明治時代に欧米文化が伝来し、「お歯黒」や「引眉」などそれまで広く行われてきた化粧の様式が一度否定され、今日の化粧文化に連なる化粧品の研究開発も進み、大正時代には庶民の女性たちに西洋風の化粧文化が普及するに至りました。
「日本の化粧の変遷100年」では、1920年代から現代まで、100年間にわたる化粧の変遷を写真とイラストで解説しています。各時代のメイクの特徴や、現代で再現するためのポイント、あると便利なメイク道具も紹介しており、メイクのアイデア出しや資料として活用できる一冊となっています。監修は資生堂ビューティークリエイションセンター。
本記事ではChapter8「1990’s」より、バブル時代、自己表現する女性たちの間で流行した再現メイクを紹介します。
やさしさに意思の強さを感じさせて「ソフトな目元を眉で引き締める」
アイメイク同様、眉も全体的にはナチュラルな仕上がり。1980年代初期~中期の太眉(第8回で紹介)から、全体的には自然な太さに戻ったけれど、眉頭はやや太めに描かれ、社会進出が当たり前になった女性たちの、意志の強さが感じられる。
再現ポイント:やや濃い目&眉頭は太めとはいえ、やりすぎ注意!
- ダークブラウンのペンシルを使用。眉頭はやや太めに、眉山は黒目の外側と目尻の中間を目安とし、口角と目尻を結んだ延長線上を眉尻として描く。
- パウダーアイブロウなどで濃さを足しながら、毛流れを活かして太さを調整する。
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