行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド
第10回

緻密に入り組んだパイプの絶景〜愛媛県・新居浜市の巨大工場撮影スポット

夜の闇に浮かびあがる、異世界感がSNS映えする巨大工場写真。今また人気が高まっています。工場写真の魅力は、圧倒的なスケール感、そして一般の建築物にはない複雑な造りが生み出す構造美。特にさまざまな光で明るく照らし出された夜景は、昼とはまた別の美しさがあります。書籍「行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド」では、日本各地の工場を取材している写真家・小林哲朗氏がフォトジェニックな工場スポットをピックアップ、それぞれの見どころや、そこでどんな写真が撮れるかを詳しく紹介します。また工場撮影の準備や心得、撮影のコツ、さらには撮った写真を美しく仕上げるための画像編集術も解説した一冊となっています。

本記事では「行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド」から、全国各地の巨大工場撮影スポットをピックアップして紹介していきます。第10回は愛媛県・新居浜市です。

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行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド

【安全のために注意したいこと】
立ち入り禁止区域にはぜったいに入らない!


【住友化学愛媛工場】

住友グループ企業の発祥の地として知られる土地

四国瀬戸内海側の中央部に位置する新居浜市。北側は瀬戸内海に面しており、南側には四国山地が連なる、海と山に囲まれた自然の豊かな街です。沿岸地帯は工場群が帯状に形成されており、四国屈指の臨海工業都市となっています。

撮影スポット①

化学工場らしい緻密なパイプ。ブレなくシャープに撮影したい。 Nikon D850, AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR, F9, 20秒, ISO 64, -0.67EV補正

住友系の工場が多い町ですが、中でも化学系の工場の緻密なパイプが撮影していて楽しいです。海が近い地域で河口付近や入江に工場があることが多く、水面と工場を組み合わせやすいロケーションです。撮影場所と工場が離れているので望遠レンズがあると良いでしょう。

Googleマップ

撮影スポット②

川の対岸からしか撮れないので望遠レンズが必須。Nikon D850, AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR, F9, 6秒, ISO 125, -0.67EV補正

Googleマップ

撮影スポット③

水面を多めに縦構図で撮影。水面が穏やかなので綺麗なリフレクションが撮れる。Nikon D850, AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR, F9, 6秒, ISO 125, -0.67EV補正

Googleマップ(撮影スポット③と④共通)

撮影スポット④

メタリックなタンクの集合している所を望遠で撮影。Nikon D850, AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR, F9, 5秒, ISO 125, -0.67EV補正

行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド

著者プロフィール

小林哲朗

1978 年兵庫県生まれ。尼崎市在住。主な被写体は工場、路地、地下空間、廃墟などで身近に潜む異世界をテーマに撮影。各種撮影業務の他、カメラ誌への寄稿、写真教室の講師、フォトコンの審査員、トークイベントなども積極的に行う。「夜の絶景写真工場夜景編」(インプレス)「夜の工場百景ドローン空撮写真集」(一迅社)など著作物多数。

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