アイドル衣装デザイン図鑑
第5回

定番アイドル衣装の描き方のヒケツ 複雑な構造をシンプルに整理して理解する

メディアやステージで活躍するアイドルの衣装は、本人やグループ、あるいは曲のイメージに合ったものが作られます。キャラクターデザインにおいても、衣装はキャラクターの個性を表現する重要な要素です。

アイドル衣装デザイン図鑑」は、主に女性アイドルが着る衣装デザインをもとに、キャラクターのイメージに合った衣装の描き方を伝える切り口の指南書です。定番イメージのアイドル衣装から、特定のテーマをモチーフにしたオリジナル衣装、素材感や装飾などのディテール、配色にいたるまで、女性キャラクターの魅力を引き出す表現を多数収録しています。

本記事では、第2章「定番アイドル衣装」より、「少女らしさ」を表現する「ロリータ」衣装の例を紹介します。

アイドル衣装デザイン図鑑

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ロリータ(スイート)

キャンディの包みのようなデザインとフリル、リボンを多用した甘いロリータ衣装。服の構造をとらえてから装飾していくのが上手に描くコツ。

  • キャンディの包みをイメージした袖。リボンで縛ったり、フリルを足したりしてロマンチックに
  • コルセットにもキャンディのモチーフを。ウエストをギュッと絞り、下半身にボリュームを出してメリハリをつけている
  • 互い違いに段が重なったスカートに、幅の違うフリルが施されている。まずはスカートの構造を描き、フリルを足していくとよい
Front Style
Back Style

複雑に見えるスカートはまず構造を理解する

装飾的なフリルを描く前に、構造を描く。段がアシンメトリーになるよう重ねると複雑さが出て豪華になる

たくさん重なった段も、一枚ずつウエスト部分から始まっていることを意識する

コルセットは機能的な部分をきちんと描いてリアルさを出す

  • 金具を丁寧に描くことで、ウエストをギュッと締めている機能性も表現することができる
  • コルセットの上に胸が乗るように描き、女性の体のやわらかさを表現

ゴシックロリータ(ロック)

ロックテイストを採り入れた、ちょっとハードなゴスロリ。シルエットはロリータの基本に沿って、少女らしいものにするのがポイント。

  • かわいらしい印象のパフスリーブだが、ベルトをつけることでロックな雰囲気になる
  • スカートの中のパニエにたくさんのリボンをつけたデザイン。不揃いなリボンが垂れ下がることで、アンバランスさを演出
  • 足元はちょっとハードなブーツにするとバランスがよい
Front Style
Back Style

 


<玄光社の本>

アイドル衣装デザイン図鑑

著者プロフィール

Kyachi

女子美術大学デザイン学科卒業。在学中よりソーシャルゲームや書籍などでイラストを執筆。pixivにて、自身が作るコンテンツ『動きのあるポーズを描く時にコントラポストでいうのとか重心のこととかいろいろ便利みたいです』が20万人超のブックマーク数を獲得した。

書籍(玄光社):
動きのあるポーズの描き方 女性キャラクター編
動きのあるポーズの描き方 男性キャラクター編
キャラクターの色の塗り方
ドレスの描き方

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