「絵本とであえる楽しい散歩」では絵本を専門にした本屋さん、昔の絵本や海外の絵本がたくさんそろう古本屋さん、絵本コーナーがとても充実している大型書店、絵本作家の住まいをもとにした美術館や東京から日帰り旅行するのにちょうどいい場所にある絵本美術館、絵本の原画を展示するギャラリー、絵本がたくさんそろっていて、そこでお茶を飲みながら絵本をじっくり楽しめるカフェなど絵本に関連するさまざまなスポットを紹介しています。
連載第1回では、絵本と原画にであえる東京の本屋さん2件をご紹介します。
※この記事は、書籍が発行された2014年当時の取材に基づいています。サービスの内容など、現
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新しいロングセラーが生まれる場所
クレヨンハウス東京店
<東京・表参道>
絵本と読み物の専門店として76年に誕生。「子どもたちに本当に良い本を届けたい」と書籍販売を主軸に、出版事業や「夏の学校」などのイベント運営、月ごとの絵本通販システム「ブッククラブ」と、さまざまな活動を続けてきた。作家と読者をつなぐことも重視しており、原画展や連続講座「子どもの本の学校」なども企画、絵本好きの大人を中心に人気となっている。
平日昼には、バギーを押した親子連れやランドセルを背負った子どもたちが過ごし、夕方には仕事帰りの会社員が立ち寄る。休日になると全国からクレヨンハウスファンが集まり、海外からのお客さんも多い。
店内にある絵本や児童書などは約5万冊。その半分以上を占めるのはロングセラー作品だ。新しいロングセラーを生み出したいと、スタッフによる「新刊会議」を毎月行い、棚に残す作品、原画展などイベントで扱う作品などを決めている。
新刊は、すべて目を通してから展開を検討する。基準は、まず、おもしろいもの。作家が楽しんで作っている作品は、読み手にも伝わってくるという。大きく売れそうかどうかの判別より、この作品をすすめたいと心から思えるかどうか、それを第一に選定する。そして選んだ本は、いつ来ても手に取れるように発売直後だけでなく常に棚に並ぶ状態にし、読者とのであいの場になるよう心がけている。
お店のスタッフはこう語ってくれた。「定義は難しいですが、〝子どもも大人もおもしろがれる作品が、ロングセラーと呼べる〟のではないかと。今の時代では、10年売れ続けた絵本は新しいロングセラーと呼んでいいのかもしれません。ロングセラーというと、幼い頃読んでいた作品が浮かびますが、文芸書などで10 年間売れ続ける本は多くはない。そういう意味では、絵本の世界では続々と新しい、素敵なロングセラーが育っているように思えます」
クレヨンハウス東京店
東京都港区北青山3-8-15
Phone:03-3406-6308
営業時間
1~3F 11:00~19:00(土・日・祝日10:30~19:00)
休み 無休( 年末年始を除く)
B1F レストラン「広場」/手作りケーキ『ケーキおばさん』
11:00~23:00(ラストオーダー22:00)
土・日・祝日10:30~23:00
B1F 野菜市場 10:00~20:00
最寄り駅 東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線表参道駅から徒歩5分
http://www.crayonhouse.co.jp/shop/c/c
ワンダーランドのようなギャラリーブックショップ
ブックギャラリーポポタム
<東京・目白 池袋>
イベント告知のDMやリーフレットなど、お店の入り口からすでにワクワクする情報がいっぱい。扉を開ければ、もとはステンドグラス会社の倉庫だったという空間に、2500冊の本と個性豊かなアーティストの作品が、まるでワンダーランドのようにあふれかえっている。
本は絵本や児童書、アートや生活実用書の古書が7割、小出版社の本やアーティストブック、リトルプレス、写真集などの新刊が3割ほど。奥のスペースはギャラリーとなっており、絵本の原画や写真の展示、ライブや映像などさまざまなジャンルのイベントが開催されている。今後は出張展示や巡回展なども多くやっていく予定だという。
ブックギャラリーポポタム
東京都豊島区西池袋2-15-17
Phone:03-5952-0114
営業時間 12:00~19:00、金曜日は20:00まで
※展示によって営業時間の変更あり
休み 木曜日、水曜日は不定休、夏季・冬季休み
最寄り駅 JR山手線目白駅から徒歩7分、池袋駅から徒歩9分
http://popotame.net/
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