ポートレート派を唸らせる最強のタッグ! キヤノンEOS R5 / SPEEDLITE E-L1

精確な瞳AF、強力な手ブレ補正、
高画素の完璧な布陣でポートレート派を唸らせる!
キヤノン最新・最強のミラーレス一眼カメラEOS R5

 

発売から2ヵ月、いまだ品薄状態が続くキヤノンのフルサイズミラーレス機EOS R58K動画撮影機能なども話題だが、もちろんポートレート撮影機としても魅力的な一台だ。「彼女・彼の魅力を最大限に引き出したい」、そんな願望を持つポートレーターにはとにかく一度! 何も言わず使ってみてほしい

 

キヤノンEOS R5+RF85mm F1.2 L USM DS  f4  1/250秒 ISO800  評価測光 WB:オート

CHECK POINT
暗所でも確実に捉える瞳AF

瞳部分を切り出した。かなり暗い環境でもしっかりと目にピントがきている。フォーカスはEOS R5に任せられる安心感がある。

有効約4,500 万画素のフルサイズミラーレス機キヤノンEOS R5 は、ポートレート撮影にどこまで対応できるのだろうか。結論から言ってしまうと、充分すぎるほどにとにかく合う

EOS R5 の瞳AF は強力だ。オンにして被写体にレンズを向ければスッと瞳にピントが合う。人物の検出と瞳検出をオンにするだけでいい。AF 動作をSERVO にしておけば、自動で瞳を追いかける。左右の瞳のうちカメラに近い方に自動で合い、EOS R5 が選んだのとは反対側の瞳に合わせたいのであれば、マルチコントローラーをその方向に倒せばいい。精度も驚異的と言ってよく、外しているカットを探すほうが難しい。ポートレート撮影でのピントに関しては、かなりの部分をEOS R5 に任せられる。

顔や頭部も検出するようになっているので、被写体に動いてもらうような撮影でもEOS R5は見失わない。後ろを向いて顔が見えないようになっても、頭部に合わせ続け、こちらを振り返れば即座に瞳にピントが合う。加えて、従来機よりも顔が小さくても検出するので、広角レンズを使った引きの撮影でも確実に人物にピントを合わせられる。もちろん、レンズのズーミング中でもしっかりと瞳を追いかける。

キヤノンEOS R5+RF50mm F1.2 L USM  f2  1/20秒 ISO160 評価測光 WB:オート

暗所性能に優れているのもうれしい。中央測距のワンショットであれば−6EVf1.2ISO100)まで対応する。瞳検出時であっても、たとえば、近距離であればスマートフォンの画面の灯りくらいでも確実に人・瞳を検出する。夕暮れ時や薄暗いところでの撮影だけでなく、夜間の撮影でも頼もしい。

 

CHECK POINT
最高8.0段分の手ブレ補正効果

EOS R5 では、EOS で初めてボディ内手ブレ補正機構を搭載した。レンズ側のISと協調した補正効果は最大で8.0 段。スローシャッターでの撮影も心配はいらない。薄暗いシーンはもちろんのこと、長い焦点距離のレンズで離れたところから撮影する場合も安心感がある。

窓の光を布で遮り、ブロアで風を当てながらの撮影で、この写真で見るより、実際はかなり薄暗い条件。それでも、EOSR5 は顔、そして瞳にピントを合わせ続ける。縦位置から横位置に持ち替えても素早くピントが合う。後述するクリップオンストロボのモデリングランプをつけることなく、瞳を検出していた。

 

上の状況でのライブビュー撮影時の液晶モニターを記録した。このようにほとんど真っ暗に見えるような条件でも瞳を検出しているのには驚きだ。なお、ストロボ撮影などマニュアル露出で撮影する際は、「露出Simulation」をオンにすれば通常の明るさで被写体を確認できるが、オフにしたままでこのように暗い条件でもピントがくるので、とっさの撮影にも対応しやすい。

 

低輝度合焦限界EV−6というだけあり、肉眼でもピントが怪しいような状況でさえこの通り。さらにブロアで風を送り、目に髪が大きくかかるようなことがあってもEOS R5は瞳を見失わない。

 

CHECK POINT
高画素機でも取り回しのいいちょうどいいサイズ

EOS R5のボディーサイズは、約138.5×97.5 × 88.0mm、重さは約738g。一眼レフのEOS 5D Mark IVより小さく軽くなっている。ミラーレス機の良さを活かして小型化されているが、小さすぎるわけではない。手が窮屈になるというほどでもなく、程よい大きさで取り回しやすい。適度な大きさのボディーに加えて、深いグリップのホールディング感はよく、大きめの大口径レンズを装着した時のバランスもいい。

それでいながら、フルサイズで有効約4,500万という高画素機だ。髪の毛一本、まつ毛一本までもしっかり解像する。もちろん、単に解像していればいいわけでもない。最新の映像エンジンDIGIC X の画像処理、そして専用のRFレンズの高性能な描写との組み合わせで、細部まで解像しつつも、その写りは自然だ。階調再現もよく、特にハイライトの白飛びするところまでの階調は滑らかで、コントラストが高いシーンでも不自然にならない。

カメラマン・山田氏。EOS R5は女性の小さな手でも取り回しの良いコンパクトさではあるものの、極端に小型化されているわけでもなく手にフィットする大きさ。グリップ部も充分な深さがあり、しっかり握れるため、長めのレンズを装着してもバランスよく使える。縦位置でも横位置での撮影と同等の操作ができるバッテリーグリップBG-R10(別売)もある。

 

キヤノンEOS R5+RF50mm F1.2 L USM  f1.2  1/500秒 ISO200  評価測光 WB:オート

横顔になるような条件でも、EOS R5 は瞳にしっかりとピントを合わせる。RF50mm F1.2 L USMでの撮影で、まつ毛までしっかりと解像しつつも、ボケはなだらかで自然。高画素機EOS R5 と、優秀なRF レンズとの組み合わせで作られる描写だ。

キヤノンEOS R5+RF85mm F1.2 L USM DS  f1.2 1/100秒 ISO1000  評価測光 WB:オート

窓から差し込む日差しと左右の白壁と低い天井で光が回った状態。ともすれば、ある明るさのところからガバッと白飛びしてしまうような条件だが、光に透ける洋服の明部あたりもギリギリまでなだらかに再現している。

New Product 
キヤノンSPEEDLITE EL-1
ガイドナンバー最大60の大光量モデル

新しいスピードライトシリーズの登場だ。ガイドナンバー最大60の大光量である一方、微小発光にも対応。リチウムイオンバッテリー駆動や、LEDによるモデリングランプなど新時代のスピードライトに仕上がっている。

EOS専用のスピードライトシリーズも今の時代の撮影に合わせた仕様になってきた。製品名をガラッと変えてきたところからもキヤノンの本気度がうかがえる。ガイドナンバー60は前モデル600EX II-RTと同じだが、より微小の発光が可能になった。フル発光から14段の1/8192とかなり絞り込める。暗いシーンでその場の灯りも活かしつつ、被写体に光を当てたい場合などに有効だ。

そのほか、モデリング用には2つのLED を搭載し、光量に加えて色温度も変更できる。電源も乾電池からリチウムイオンバッテリーへ変更。熱対策のため新しいキセノン管とファンを搭載し、大光量での連続発光もしやすくなっている。多機能になっているが、ジョイスティックが追加され、操作性も向上している。ロック部には、防塵・防滴アダプターが装着されているのも屋外での撮影ではうれしい。

SPEEDLITE EL-1 ON

上(SPEEDLITE EL-1 ON)はマニュアル露出で1/8192まで光量を絞り撮影。世界観を邪魔することなく、被写体をきちんと際立たせている。人工光ではあるが、生っぽく自然な撮影が可能だ。

SPEEDLITE EL-1 なし

<2点共通撮影データ>キヤノンEOS R5+RF24-105mm F4 L IS USM  焦点距離:37mm  f4 1/125秒 ISO800  評価測光WB:オート

 

EOS R5に装着。多機能なだけありスピードライトにしては大型だが、バッテリー駆動と万全な熱対策によりフル発光で約335回、連続約160回以上の発光が可能だ。

 

スピードライト本体の液晶画面のバックライトは緑から青に変更された。またダイヤル中央のボタンはジョイスティックになり直感的な操作が可能になっている。
液晶モニターには希望の声が多かった「電池残量の表示」が新たに加わった。

 

キヤノン EOS R5

【スペック】
記録媒体:CFexpressカード(Type B 対応)SD SDHC SDXCメモリーカード(UHS-IIUHS-I 対応)
レンズマウント:キヤノンRFマウント
有効画素数:約4,500 万画素
ファインダー:OLED電子ビューファインダー、約576万ドット、視野率約100
液晶モニター:3.2 型、約210万ドット、タッチパネル
常用ISO 感度:100 51200
連続撮影速度:最高約20コマ/ 秒(電子シャッター時)、最高約12コマ/ 秒(メカシャッター時)
大きさ:約W138.5 × H97.5 ×D88.0mm
重さ:約738g(バッテリー、メモリーカード含む)
キヤノンオンラインショップ参考価格:460,000円+税
メーカーサイト

 

キヤノン SPEEDLITE EL-1

【スペック】
発売予定:20212
ガイドナンバー:最大60
照射角(35mm フルサイズ時):24200mm(ワイドパネル使用で+14mm
発光回数:約3352345回(フル充電のバッテリーパック LP-EL使用時)
大きさ:W84.4×T149.0×D136.4mm
重さ:572g
希望小売価格:128,000円+税
メーカーサイト


 

<協力>
hair & make up_原野麻美(AICON
styling_渡邊とも子
衣装協力_CNLZoblekt

 

<フォトグラファー:山田涼香 Suzuka Yamada・プロフィール>

フォトグラファー。出版社スタジオ勤務後、フリーアシスタントを経て独立。女性のポートレート撮影を中心に活動。Instagram

 

<モデル:高槻かなこ Kanako Takatsuki・プロフィール>

1993925日生まれ、兵庫県神戸市出身。アミューズ所属。2015年、TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」国木田花丸役で声優デビュー。スクールアイドルグループAqoursとして2018年には東京ドーム2daysで国内外ライブビューイング含め15万人を動員。第69NHK紅白歌合戦にも出演。過去には、テレビ東京「THE★カラオケバトル」にて準優勝や2019年にマイナビ赤坂BLIZで開催したワンマンカバーライブ「高槻かなこ1st Cover LiveKing of Anison~」ではチケットが即完するなど、高い歌唱力でも注目されている。

オフィシャルウェブサイト
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DEBUT SINGLE「Anti world」

 

「山田涼香×キヤノンEOS R5 / SPEEDLITE E-L1×高槻かなこ」全作品を掲載

「フォトテクニックデジタル 2020年11月号」

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