2019年7月20日(土)、フォトテクニックデジタル主催のイベント「ニコンZ 6 瞳AF対応ファームアップ版体験・モデル撮影会」が開催された。講師にプロフォトグラファーの河野英喜さんを招き、抽選で選ばれた読者のみなさんには人気モデル3名の撮影を通して“ニコンの瞳AF”やNIKKORレンズの性能をお試しいただいた。
参加者のみなさんに使っていただいた機材がこちら!
ニコンZ 6
(ファームウェアver.2.0)
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED+マウントアダプターFTZ
フォトテクニックデジタル主催でニコン製品の撮影体験イベントを開催するのは5年ぶりのこと。今回は2018年秋に発売されたフルサイズミラーレスカメラ「ニコンZ 6」で、今年5月に公開されたファームアップにより追加された『瞳AF』を体験してもらうモデル撮影会。交換レンズはNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S と、Fマウントレンズ群の代表的なポートレートレンズ、AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED(+マウントアダプターFTZ)をチョイスした。
本イベントでは株式会社ニコンイメージングジャパンの協力のもと、カメラボディ、交換レンズ、XQDカードなどを用意。モデルは関西圏で絶大な人気を誇る高田世莉菜さん、藤野美亜さん、それにちゃんめいさんの3名とあって参加希望者は定員をはるかにオーバー。抽選を行い、ニコンユーザーをはじめ他社製カメラユーザーも多数参加する撮影会になった(抽選に外れた方、ごめんなさい!!)。
会場は北区赤羽にあるスタジオバジルだ。大きな窓と広いテラスのあるモダンな空間が特徴のセージ棟(ここは105mm限定)、白とナチュラルウッド基調で背景を作りやすいバジル棟を貸し切り、午前の部、午後の部ともに5名ずつ3チームに分かれ、3つの撮影エリアでモデルと1対1の撮影を行った。
撮影開始前には、講師を務める写真家の河野英喜さんがニコンZ 6や『瞳AF』について特徴を解説。愛用するZ 6に施しているカメラ設定も公開するなど、使いこなしのコツも伝授してくれた。はじめは慣れない機材に戸惑う様子もあったが、さすがは本誌読者! 一人の持ち時間1回2分(1ヵ所2回)を有効に使い、モデルの表情を上手に引き出していた。
河野さんは各チームを回って作画のお手本を見せながら参加者のサポート。3人のモデルも参加者に「どんな感じで撮りますか?」と積極的に声をかけ、撮りやすい雰囲気を作ってくれ、その振る舞いにスタッフもファンになってしまうほど!!
参加者の中には「『瞳AF』の表示がシンプルで見やすく、普段使っているカメラの瞳AFよりも使いやすい」と、気に入ってくれた人も。河野さんも、ニコンの『瞳AF』が撮り手のことを考えていることや、Fマウントレンズを装着してもしっかり『瞳AF』が機能することを知ってもらえてよかったと笑顔を見せていた。
参加者の作品から河野英喜さんが選んだ傑作9選をご紹介!
河野「直球勝負な一枚ですね。モデルの強い芯のある目線に惹かれました。適度にコントラストと立体感のあるライティングもバランスよく、モデルの顔立ちを引き立てています。背景のボケがとても印象的で素敵だと思いました」
河野「クールな目線が魅力的です。露出もやや明るめにしてあり、作品を見やすくしています。手前の前ボケがやわらかく、奥行きをうまく表現しています。前ボケは顔にかかりつつも口元をうまく外しているあたりはさすがですね」
河野「105mmレンズを使った作品ですね。手前のボケと写り込みのような白い霞がとても印象的です。ピントは目でなく口元を狙ったのですね。ピントは目だけに合わせるとは限りません。見せたいところに素直に合わせていきましょう」
河野「光がたっぷり入る2面採光のこの一角を使ってどんな作画をしてくれるか楽しみにしていました。足先の切れ方が残念でしたね。やや明るめな露出で、さっぱりした印象ですが、強い意思を感じる表情が引き立ち、素敵です」
河野「俯瞰からの撮影ですね。距離感がとても近く感じられて親密な印象をうまく表現しています。柔らかい質感が印象的です。暖色系の色も似合っています。モデルの表情もかわいいですね。目の表情がとても気に入りました」
河野「手前の葉がモデルに向かう視線をやや邪魔しますが、モデルの肌の透明感がいいですね。もう少し葉をレンズの方へ近づけて大きめなボケにしてもよかったと思います。露出は曇りに合わせた的確な明るさでいいですねぇ!」
河野「落ち着きある雰囲気ですね。凛としつつも憂いのある表情にも惹かれます。この場所は衣装とも合っていたので使ってほしいと思っていました。ただ、とても惜しいのは画面左の黒いスタンドが入ってしまったことですね」
河野「バスタブのあるコーナーは決して明るい状況ではありませんでしたが、ピントの精度も高くうまくフレーミングしています。モデルにもう少しだけ頑張ってもらって、靴を先端まできれいに入れていれば、さらにGOOD!でした」
河野「画面いっぱいにモデルをフレーミングした大胆さがいいですね。少し頭を切り過ぎた感も否めず、やや窮屈にも感じるものの、目を閉じた表情や髪の流れも素敵です。ここはもっとアップで攻めても良かったかもしれませんね」
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