丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
開催中 ~2018年3月25日 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
撮りおろした新作と日本初展示のシリーズも出品
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で荒木氏の個展が開催中だ。
荒木がこれまで撮り続けてきた膨大な数の作品群に通底する「生と死」をテーマにした展覧会だ。
本展は、荒木自身の父母の死を撮影した「父の死」(1967)、「母の死」(1974)から始まり、腐食したフィルムからプリントしたり、写真に絵具を塗ったり、割れたレンズで撮影するなど、何らかの手が加えた作品が展示される。
過去作品の他、生前から親交があった丸亀市出身の花人、中川幸夫(1918-2012)へのオマージュとして撮影した「花霊園」や、亡くなった知人の夫人から贈られたカメラで撮影した「北乃空」など、写真家として次のステージへの序章となる新作も出品。
また、日本初展示のシリーズ「青ノ時代」(2005) や「去年ノ夏」(2005)、「死空」(2010)も展示される。昨年、2つの美術館で大規模な個展を同時開催し、話題を集めた荒木氏。今年78歳になるアラーキーの写真への欲望はまだまだ尽きない。