モデルの肌に透明感をプラス！ルミナー4を使った質感調整のコツ

モデルの肌に透明感を感じる作品に仕上げる

ポートレートの繊細なレタッチもAIテクノロジーを駆使した画像編集ソフト「ルミナー4」ならスライダーを操作するだけ！

写真編集ソフトを選ぶ時に、毎月定額を支払うサブスクリプション方式の製品を敬遠している人にオススメなのがSkylum社の「ルミナー4」だ。買い切り型なので安心感がある。しかしなんと言っても革新的なツールとAIテクノロジーが写真編集を効率化し、完成度も上げられるのが魅力だ。繊細な作業が求められ手間がかかるポートレートの肌修整もスライダーひとつで簡単！色やトーンに関してもプリセットや豊富なカラースタイルを適用するだけでイメージをガラリと変えることができる。

連載第2回目となる今回は、モデルの肌に透明感を出す方向性の調整について解説する。ここでいう「肌の透明感」とは、きめが細かく、血色がよく、明るい健康的な肌のこと。ツヤ感があり、くすみが少ない肌といってもいい。写真現像においては露出、ホワイトバランス、コントラスト、彩度、ハイライトなど、肌の印象を決める項目の調整を行っていく。

ルミナー4とは
RAW現像が可能な高機能画像編集ソフト。AIを活用した多彩な自動補正機能と高度な対象物認識機能を搭載し、“選択するだけ”のプリセットの数は60以上。画像の管理から編集、仕上げまでこの一本で完結する。税込価格10,560円。
https://skylum.com/phototechnic

STEP1　露出、ホワイトバランス、コントラストを調整して写真全体の調子を決める

まず［ライト］ツールで露出とホワイトバランス、ハイライトとシャドーのバランスを整える。この時コントラストが高いと白飛び、黒つぶれが起きやすくなるため、コントラストを下げることにより全体の明るさをコントロールしやすくする。トーンが大筋で決まったら「詳細設定」のトーンカーブを見ながら中間調を持ち上げるように調整すると肌のトーンが明るくなる。

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全体のトーンを［ライト］で整えた後に色の強度を調整する［カラー］を編集する。今回は［色かぶり除去］をわずかに加えた。各ツールによる編集は仕上がりのイメージを意識しながら行おう。

After

STEP2　明るくした肌と馴染むように画像全体のハイライト部を調整する

クリエイティブモードの［グロー］は、写真に照明効果を与えるツール。主に画像の明るい部分に作用し、「ソフトフォーカスブライト」「ソフトフォーカス」「ソフトグロー」の３種から選べる。今回は写真に合わせ、シャドー部にはほぼ影響がなく、ハイライト側がソフトに明るくなる「ソフトグロー」を選び、光を受ける草原やモデルの衣装部分などを、色を残しながら少し明るくした。

Before

詳細設定の［滑らかさ］で、効果の影響を受ける領域とそうでない部分の馴染み具合を調整する。ハイライトに暖色を入れたい場合は［温かみ］を足すといい。ちなみに「ソフトフォーカスブライト」はハイライトとシャドーに大きく影響し、「ソフトフォーカス」はコントラストにおける効果は弱め。

After

「透明感のある肌」に仕上げるコツ
「透明感」を引き出す現像・レタッチは「明るさ」「コントラスト」「彩度」「くすみの除去」「ツヤ感」を意識するのがポイントだ。肌は明るくコントラストで立体感をコントロールし、彩度は少し抑えめに。目の周りの影を薄くして、少しテカテカする程度のツヤ感になる肌を目指そう。

STEP3　ポートレートツールでモデルの肌のキメや目元を美しくする

［AI スキン・エンハンサー］をやや強めにかけて肌のくすみを除去し、キメを整え、［AI ポートレート・エンハンサー］で顔のパーツごとの調整を行う。［アイホワイントニング］［アイエンハンサー］［ダークサークルの除去］で目元を印象的に、［唇の彩度］［唇の発赤］でツヤのある血色のよい唇にした。ステップの最後に［オートン効果］のタイプ1を使用して全体をソフトな雰囲気に整えた。

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After

Finish!

最後の仕上げに「自分色のフィルム」調を付加するためにプロフェショナルモードの［スプリットトーニング］ツールでシャドー部の色相に変化をつけた。このツールは作者の画づくりを特徴づけるのに効果的なエフェクト。自然に見せたい場合は使用する必要はさほどないが、味付けという意味で、この写真ではシャドー側にグリーンの要素を加えている。これでTIFFに書き出して画像編集は終了だ。

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Before

【Clarity_2の特徴】
写真全体のコントラストを抑えつつ、メリハリが出るプリセットに仕上げた。背景のハイライトを抑え、肌の透明感を魅せることができる。背景と人物の両方を表現したい時にオススメだ。なお、画像編集に使用したツールは白い太字で表示される。プリセット適用後も画像に合わせて項目別に微調整ができる。