私たちがネットショッピングをするとき、購入の決め手になる要素のひとつが「写真」です。商品の詳細や使用イメージなど、想像していた通りの商品かどうかをある程度知りたいときは、百の言葉よりも一枚の写真の方が説得力を持つこともあるでしょう。
「ネットショップ初心者でも売れる商品写真の基礎知識とつくり方」では、ECショップにおいて効果的な写真の性質や撮影時の留意点をカテゴリごとに紹介。商品撮影をカメラマンに依頼する際のディレクションについても触れつつ、SNS戦略、カートシステムにいたるまで、ECショップ内の画像にまつわるあらゆるテーマを網羅し解説しています。
本記事ではChapter2「ECに必要な写真と調達方法」より、ECサイトの構成要素として必要な写真の種類と役割について解説します。
ECサイトに必要な写真の種類と役割
「イメージ写真」と「説明写真」
ECサイトではどのような写真を用意すればよいでしょうか？
商品写真？ イメージ写真？ イメージカット？ 言い方はさまざまですが、一般的には大きく分けて「イメージ写真」と「説明写真」の2種類が必要です（写真によっては2つの機能を有するケースもあります）。
それぞれの用途を簡単に説明すると、「イメージ写真」は商品の利用シーンを想起させたり、商品のストーリーを伝えたりするもの。「説明写真」は商品の性質（素材など）や状態を伝えるためのものです。
実店舗を想像して写真の役割を考える
リアルな店舗に置き換えると、「イメージ写真」はショーウインドウでの見せ方やディスプレイの工夫、店舗自体のデザインや雰囲気も該当します。
また、商品のこだわりやストーリーなどを記したPOP、そうした情報を会話で顧客に伝えることも当てはまります。
「説明写真」は、顧客自身が手にとって素材感や大きさ、重さなど、商品の具体的なスペックや状態を確認する行動が相当します。
インテリアショップを想像してみましょう。家具や寝具が無造作に置かれているよりも、部屋を模した場所に置かれているほうが、実際の利用シーンがイメージしやすいのではないでしょうか（＝イメージ写真）。そして、実際に座ってみたり、触ってみたりすることで、質感や座り心地といった具体的な情報を得ることができます（＝説明写真）。
このように利用者にとっては、どちらか一方が欠けても購入の判断がしづらくなります。ましてや、ECサイトではリアルに手に取って見ることも店員さんに直接話を聞くこともできないので、写真の存在がより重要になってきます。
どのような写真が必要か迷ったら、実際の店舗での購買行動を思い返してみましょう。必要な要素がわかるはずです。イメージ写真、説明写真の具体的な特徴については、今後さらに詳しく解説していきます。
