ライカカメラ社「第36回 Leitz Photographica Auction」を2020年6月13日に開催

ライカカメラ社は、2020年6月13日 (土)AM11:00(現地時間)に国際的な写真関連用品専門オークション「Leitz Photographica Auction(ライツ・フォトグラフィカ・オークション)」をウィーンにて開催する。

今回で36回目の開催となるオークションはライカまたはライツ社が製造した製品が数多く出品される。著名な写真家ウォーカー・エヴァンス氏が所有していた「Leica M2 Black Paint」や、その他、価値あるレアなコレクターズアイテムが400点以上出品される予定。

事前入札は、Webサイト(www.leitz-auction.com)、書面、電話で受付ける。オークション当日は、会場入札のほか、ライブオークションサイト(www.liveauctioneers.comおよびwww.invaluable.com)でのリアルタイム入札もできる。
なお、出品予定の「Leica M10 Prototype P01」は、落札金が慈善団体カリタス・ウィーンへ寄付される。

<オークション注目商品>

「Leica M2 Black Paint」

予想落札価格:4万~5万ユーロ

アメリカの写真家でありフォトジャーナリストのウォーカー・エヴァンス氏が1962年に購入し、1973年まで所有後、アシスタントが譲り受けた。
エヴァンス氏の芸術性は母国のアメリカのみならず世界中に多大な影響を与え、20世紀で最も偉大な写真家のひとりに数えられている。

 

「Leica M2 Grey Paint Betriebskamera」

予想落札価格:40万~50万ユーロ

ライツ社は1960年にグレーペイント仕上げを施したライカM2を20台製造したが、現存するのはわずか10台ほどと言われており、複数生産されたライカカメラの中でも非常に希少なアイテムのひとつ。

今回出品されるライカM2は、試作モデル(シリアルナンバーは2071)で、1958~1962年に製造されたライカM2ベトリーブスカメラ(シリアルナンバー2001~2082)の中の1台である。

 

「Leica 0-Series Prototype」

予想落札価格:80万~100万ユーロ

ウル・ライカに続くカメラ開発の過程でつくられた歴史的なプロトタイプとして知られている。カメラ製造初期の時代に、開発過程が技術的にどのように進化していったのかがわかる非常に興味深い製品である。

今回出品されるカメラは、何度か改良された形跡が残っており、おそらくテスト機として数年使用されたと推測される。本製品にオットマール・ミヒャエリー氏の解説文が付属。
ミヒャエリー氏やポール=ヘンリー・ヴァン・ハスブルック氏などのライカ製品に関して豊富な知識を有する人物の多くが、このカメラは写真の歴史において非常に重要であると位置づけている。
このカメラの写真がハスブルック氏の著書『The Leica – A History Illustrating Every Model and Accessory – Revised Edition』の序文にも掲載されている。

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