カメラグランプリ2020 グランプリ大賞は、ソニー「α 7R IV」に決定!

カメラ記者クラブおよびカメラグランプリ2020実行委員会は、2019年4月1日~2020年3月31日に発売された製品から、「カメラグランプリ2020 大賞」、「レンズ賞」、「あなたが選ぶベストカメラ賞」、「カメラ記者クラブ賞」を決定した。
大賞はソニー「α 7R IV」で、一般投票による「あなたが選ぶベストカメラ賞」も受賞し2冠となった。

選考はカメラ記者クラブの会員、加盟媒体の編集長もしくは代表者、カメラグランプリ実行委員が委託した外部選考委員、特別選考委員(学識経験者、カメラメカニズムライター、写真家、写真関連団体の代表等)、および特別会員のTIPA(The Technical Image Press Association:欧州を中心に16カ国28媒体およびカメラ記者クラブが加盟する写真・映像雑誌の団体)で構成され、今年は総勢54名が選考にあたった。

 

カメラグランプリ 2020 大賞
カメラグランプリ 2020 あなたが選ぶベストカメラ賞
ソニー「α 7R IV」

[大賞/選考理由]
フルサイズミラーレス機のα 7シリーズの中でも高画素機Rの4代目のモデル。画素数は、有効約6100万画素になり、先代α7R IIIの有効約4240万画素から大幅にアップ。撮影画像は緻密で 、画像をクロップしても十分に使える画質である。それでありながらも、AF/AE追従でメカシャッター時約10コマ/秒の高速連写が可能。像面位相差 AFセンサーによる、オートフォーカスも高速で、瞳AFは正確で被写体の追従性もよい。高画素と動体撮影を高い次元で両立させている。
「フルサイズαの集大成的存在」、「現在のミラーレス機としては最も高い性能」「オールマイティーという言葉はこのカメラこそふさわしい」など多くの選考委員が評価した。同シリーズのα 7R IIは2016年にカメラグランプリ大賞を受賞している。

[あなたが選ぶベストカメラ賞/選考理由]
高画素機でありながら、それにとどまらずAF性能などバランスの良さが好評だった。また、ミラーレス機としてトップクラスの性能であり、フルサイズミラーレス機の位置付けを変えたモデルという評価も多かった。

 

カメラグランプリ 2020 レンズ賞
ソニー 「FE 200−600mm F5.6−6.3 G OSS」

[選考理由]
焦点距離200〜600mmの超望遠ズームレンズ。同社のカメラと組み合わせて高速かつ静かでレスポンスのよいAFを実現。インナーズームによりズーミングしても全長が一定で重量バランスの変化が少ないのは、小型なミラーレス機用レンズとして使い勝手に寄与している。開放F値はF5.6−6.3であっても、電子ビューファインダーや同社のAFシステムでは問題にならない。光学式手ブレ補正を搭載し、小型・軽量で取り回しのいいレンズに仕上がっている。光学性能も高く、その性能やスペックに対して安価であることにも評価が集まった。テレコンバーターにも対応し、最大1200mmのレンズとして使える。現時点でのミラーレス用超望遠ズームの決定版ともいえ、モータースポーツはもちろんのこと、飛行機、野鳥の撮影などに重宝するレンズだ。東京五輪では、間違いなく「オリンピックレンズ」というべき存在になるだろう。

 

カメラグランプリ 2020 カメラ記者クラブ賞
キヤノン「EOS−1D X Mark III」

[選考理由]
大きな進化を遂げた究極のフラッグシップ 一眼レフ 。これまでの一眼レフ機のアドバンテージ部分を順当に進化させた。一眼レフとしてAEセンサーを使った被写体認識やAF/AE連動で約16コマ秒の高速連写を実現しただけではなく、デュアルピクセルCMOS AFによるライブビュー撮影でも高速かつ、確実に追従するAFで約20コマ/秒を実現している。ミラーレス機が主流になりつつある中で、一眼レフのメリットと存在価値を強く主張している。
新開発で16点に分離させるGDローパスフィルターを採用。モアレを抑えながらも、レンズの解像感を生かす設計になっている。また、新開発の画像処理エンジンDIGIC Xによって連写性能や動画撮影にも寄与している。一眼レフとしての高い性能と、ミラーレス機に繋がるライブビュー性能のよさも実感できる最高峰のデジタル一眼レフカメラである。
※GD: Gaussian Distribution

 

カメラグランプリ 2020 カメラ記者クラブ賞
ニコン「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」

[選考理由]
2018年に同社の新ミラーレスカメラのZシリーズと同時に発表され、そのZマウントはこのレンズを作れる寸法に設計されたと明かされた大口径標準レンズ。ニコンZマウントシステムを象徴するレンズといえる。一眼レフ用のFマウントの制限から解放され設計の自由度が向上したことを存分に生かしている。標準域のレンズでありながら、大きなマウントおよび開放F値0.95により、望遠レンズ並みの大きなボケを実現。その浅い被写界深度は、これまでとは異なる表現を可能にする。大口径でありながら、周辺まで優れた画質を誇る。MFレンズであり高価ではあるものの、それに足るあこがれが持てるレンズだ。

 

カメラグランプリ 2020 カメラ記者クラブ賞
富士フイルム「GFX100」

[選考理由]
43.8×32.9mmの大型センサーを採用するGFXシステムの中でも、1億200万画素という超高画素を生かしつつも、 機動的に撮影できる仕様を両立した意欲的なカメラ。単に高画素というだけではなく、顔や瞳認識をはじめとする高速なAFシステム、また5軸5段のボディー内手ブレ補正機構を搭載。それでいて、35mm判のプロ機と変わらないサイズや操作感を実現し、1億200万画素の性能を手持ち撮影でも十分に生かせるようにしている。スタジオ撮影だけではなく、防塵・防滴、耐低温性能を確保することで、屋外での撮影にも対応。1億200万という高画素を、身近な存在にしたカメラといえる。

 

 

<カメラ記者クラブ/カメラグランプリ2020実行委員会>
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<関連サイト>
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http://www.cjpc.jp/

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