交換レンズを選ぶ際に重視するスペックは、焦点距離や絞り、最短撮影距離や手ブレ補正の有無、重量など、用途によって人それぞれです。しかし多くの人にとって最も気になるポイントは「実際に撮影した時にどう写るか」ではないでしょうか。誰しも買い物で失敗はしたくないもの。それゆえに「製品レビュー」は常に必要とされ、読まれるのです。
家電量販店のヨドバシカメラが運営している「フォトヨドバシ」は、カメラボディやレンズを実際に使用し、作例とレビューを掲載しているWebサイト。「ニコンFマウントレンズ 完全レビューブック」は、その中からニコンFマウント用レンズ174本のレビューを抽出し、書籍としてまとめたものです。
本記事では掲載レンズのうち、「TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD Model A007」のレビューを抜粋して紹介します。
F2.8 通しの大口径に手ぶれ補正の最強タッグ
各社が競ってリリースしているフルサイズ用標準ズームレンズ。タムロンのSP 24-70mm F/2.8 Di VC USD は、絞り開放からピント面はきりっとシャープな像を結び、なだらかなぼけ味を添えてくれるとあって、なかなか使いでのある1本として存在感があります。
さすがに絞り開放では画面周辺の描写の甘さや、光量不足が気になることもありますが、1~2段ほど絞ってあげればほとんど気にならないレベルになるので問題ないでしょう。とりわけ中間からテレ側での解像感には目を見張るものがあり、シャドー部もしっかりと粘ります。出来栄えに好影響をもたらす特殊レンズをふんだんに使用した贅沢な1本ですが、純正レンズのおよそ半分の予算で入手できてしまうという、とても有難い存在です。
F2.8通しとなる明るいレンズですから、低照度下での撮影にも抜群の威力を発揮しますし、もちろん手ぶれ補正機能も搭載されており、コストパフォーマンスの高さからいってもかなりおすすめです。(KIMURAX)