【今月のBOOK】荒木経惟「愛の劇場」、藤代冥砂「山と肌」などコマーシャル・フォト編集部おススメの本


『愛の劇場』

荒木経惟 著

(Case Publishing) 6,912円(税込)/180×133mm/125P

荒木氏が所有していたキャビネ判の箱、その中には150枚ほどのプリントが入っていた。

それは65年前、作家がオリンパスペンF で撮影したヌード、ポートレイト、街角、空の写真だった。本書は、その写真群の他、プリントが入っていた箱の傷や汚れまで再現し、写真集として生まれ変わらせた。1,000部限定発売。

「愛の劇場」


『LANDSCAPE PROBE』

寺崎珠真 著

(蒼穹舎) 4,000円+税/A4変型/96P

「風景に対峙すればするほど、突き離されていくようだ」と話す寺崎氏。タイトル内のPROBEとは調査、探査機という意味。その言葉が意味するように、首都圏近郊の住宅とその周辺の中景を淡々とフレームに収めている。

「LANDSCAPE PROBE」


『山と肌』

藤代冥砂 著

(玄光社) 2,900円+税/B4変型判/120P

多くの写真集を手がけてきた藤代氏が挑んだのは山岳とヌード。本書では全てのページがヌードと山の写真を対で構成されている。全く異ジャンルの写真が共鳴しあい、山の岩肌や木々が女の肌を、さらにエロティックに見せる。

「山と肌」


『ペンキのキセキ』

タクマクニヒロ 著

(雷鳥社) 1,600円+税/B5変形/96P

ペンキをテーマに、30年間かけて世界各地で撮り続けた写真から86点を掲載。偶然から生まれた剝がれ落ちたペンキや壁のテクスチャーには、一つと言えど同じものはない。日常目にしている風景に気づきを与えてくれる。

「ペンキのキセキ」


『小野勇介の仕事』

博報堂デザインドリブンプロジェクト 著

(CCCメディアハウス) 1,600円+税/A5判/160P

毎回1人のアートディレクターに焦点を当て、仕事を紹介するHAKUHODO ART DIRECTORS WORKS & STYLESの第3弾。今回はラフォーレ原宿、資生堂 ベネフィークの広告を手がける小野勇介氏。作品掲載とインタビューも掲載。

「小野勇介の仕事」


コマーシャル・フォト 2018年3月号

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