片手でも持てる電動ジンバル「PILOTFLY Adventurer」をビデオブロガー目線でチェック!

最近、にわかに注目が高まっている片手で撮影が可能なワンハンドタイプの電動ジンバル。そこで、人気YouTubeクリエイターのギュイーントクガワさんに、電動ジンバル「PILOTFLY Adventurer」 を使ってみてもらいました。
ここではビデオSALON 2018年8月号 『ジンバル入門 A toZ』特集 Part3 Report2 の誌面で掲載しきれなかった部分を中心にお届けします。

レポーター◎ギュイーントクガワ◎
コンテンツ制作の「スイスイ株式会社」動画マーケティング担当。様々なクライアントの映像制作を手がける傍ら、YouTubeチャンネル「gyueenの動チェク!」を運営。カメラ機器やガジェット等、関西弁の辛口レビューとハイクオリティな編集技術で人気を集めている。YouTuberのための動画編集講座「スイスイ動画塾」も更新中。

 

◎まずは動画レポート<PILOTFLY Adventurer>チェック ↓ ↓

誌面こぼれレポート〜カメラを搭載してみる〜

それでは、カメラを実際に搭載しながら細部を紹介していきましょう。

付属のクイックリリースプレートを、レンズに対して真っ直ぐになるように取り付けるのですが、これが難しい場合は、付属のレンズサポートを使ってあげると自然に角度がキマリます。

あとは各軸のバランスを見ながら、すべての角度でカメラが静止するポイントを見つけます。このあたりのやり方はここでは割愛しますが、ネジのつまみの感触や各アームのスライド具合もよく、セッティングはとてもラクでした。
今回は僕は、SONYのα7R IIIにDistagon FE 35mm F1.4という比較的重めの機材構成でいきましたが、重いカメラを乗せるときのコツとしては、各アームをスライドさせるときに、一方の手でカメラ本体を下から少し持ち上げながらやると、スーッと軽く滑ってくれます。

各アームの目盛りを見ながら、ビシッととまる位置を見つけてあげましょう。
注意点としては、実際に撮影するときと全く同じ状態にしてあげることが大切だということです。レンズキャップやフードのアリ・ナシ、カメラのモニターが可動式であればその角度も決めておきます。もちろんSDカードも入れた状態で!レンズがニュッとでてくるタイプのカメラなら、カメラの電源もONの状態でやるといいと思います。
付属のカメラコントロールケーブルを接続することで、ジンバル本体からRECのスタート・ストップが操作できます。SONYのカメラの場合は全画素超解像ズームの操作もここでできるようになりますよ。もちろんこれも、ケーブルを接続した状態でバランスをとりました。
あと、Y.D.S.さんよりお借りしたセットではミニ三脚も付属しているので、テーブルの上に立てた状態で両手でセッティングができます。単純ですが、ここも結構大事なポイントなんですよね。

 

◎OLEDディスプレイが何といっても二重丸 !!

カメラを乗せてバランスをとったところで電源を入れます。本体で一番最初に目に飛び込んでくるのは、このディスプレイですよね。電源をいれると、可愛らしいビープ音とともにディスプレイが点灯し、現在のジンバルの状態を教えてくれます。何というか、これだけでメッチャ安心感があると感じるのは僕だけでしょうか?  このディスプレイや全体の使い勝手はAdventurerの肝でもあるので、誌面でもレポートしています。
そして、Adventurerには5つのカメラプロファイルがプリインストールされています。これもとてもありがたいところ。今回搭載したカメラは総重量約1300gなので、5つのプリセットプロファイルのうち、3番の【Middle Weight】を選んでトライしてみました。

またMODEボタンを2秒間長押しすることで、カメラの角度がホームポジションに戻ります。

今回は上記のDistagonの他に、SIGMAのMC-11を介した状態でTAMRONの広角ズームと、SIGMAの50mm f2.8マクロも使用してみました。現場でのレンズ交換にも、プリセットを確認しながら簡単に対応できるのは、とてもありがたいですね。撮影のモチベーションを保つ効果があると思います。

 

◎初心者でも絶対楽しめそうなAdventurer

近くの公園で歩きながらの撮影にチャレンジしてみましたが、しっかりとスタビライズが効いて、安定したバードアイショットを撮ることができました。
左右にくねった道を進むようなシーンでは、MODEボタン2回押しの【Pitch Lock Mode】をセレクトし、ジョイスティックでチルト角度を決めてやるとうまくいくような気がします。
グリップの人差し指側にある赤マルのボタンでRECのスタート/ストップを切り替えることができるので、狙ったカットをほしい分だけ、無駄なく切り取っていくことができます。

人物をフォローするようなショットでは、MODEボタン一回押しの【Follow Mode】を使いました。ジンバルを向けた方向にスムーズにフォローしてくれる、直感的な撮影に向いているモードです。

操作に慣れれば、全身からウエストショット~バストショット~というように、被写体に対して回り込みつつ、流れるように構図を変えながら撮っていくことができるようになります。これぞ、ジンバルの真骨頂じゃないでしょうか。個人的にはこのショットの撮影が大好きです。

ボタン3回押しの【Lock Mode】は、すべての角度を固定するモードです。これはスライダーショットを撮るときによく使います。カメラを被写体に向けて正面に立ち、その場で腰をひねってやるだけで、簡単にかっこいいスライダーショットになります。全景と背景を工夫してやることで、印象的な画作りができると思います。オススメしたい使い方の一つです。ちなみに、グリップ中央のジョイスティックも有効で、このボタンを押している間だけモードに関係なくいつでもフォローを無効にすることができます(オールロック状態)。

 

◎Adventurerを使っての作例動画も必見

ギュイーンさんが PILOTFLY Adventurerの力を駆使して撮影したムービーも必見。小雨の中、傘をさして歩く女性と、しっとりした移動撮影がマッチ。

ほか、ビデオSALON2018年8月号では「Simple BGC GUI」なども含めてギュイーンさんにPILOTFLY Adventurerのレポートをしていただいた。

機材協力◎Y.D.S.
http://ydsnet.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2206486&csid=0

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ビデオSALON2018年8月号

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