日本の化粧の変遷100年
第9回

2000年代、スーパーモデルがお手本のクールビューティーメイク

「ファッションは時代を映す鏡」と言われているように、服装やヘアスタイル、メイクの流行も時代とともに移ろってきました。日本においては明治時代に欧米文化が伝来し、「お歯黒」や「引眉」などそれまで広く行われてきた化粧の様式が一度否定され、今日の化粧文化に連なる化粧品の研究開発も進み、大正時代には庶民の女性たちに西洋風の化粧文化が普及するに至りました。

日本の化粧の変遷100年」では、1920年代から現代まで、100年間にわたる化粧の変遷を写真とイラストで解説しています。各時代のメイクの特徴や、現代で再現するためのポイント、あると便利なメイク道具も紹介しており、メイクのアイデア出しや資料として活用できる一冊となっています。監修は資生堂ビューティークリエイションセンター。

本記事ではChapter9「2000’s」より、スーパーモデルをお手本に流行したクールビューティーなメイクの再現を紹介します。

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日本の化粧の変遷100年

目の周りに透明感のある輝きを際立たせる「パールのアイカラーでクールな印象に」

目の際やアイホール、目尻などにも何色も使って塗り分けていた以前と比べて、シンプルなアイメイク。1990年代後半の主流のひとつだったパープル系を広い範囲に塗り、ポイント的に、この時代らしいホワイトパールを重ねて仕上げている。

再現ポイント:ホワイトパールはしっかりのせて

  1. 黒のアイライナーペンシルで、上まぶたは目の際に沿って細く、下まぶたは目尻側の3分の1にラインを描き、アウトラインをチップやブラシなどで軽くぼかす。
  2. パールの効いたクリームタイプまたはパウダータイプのラベンダーカラーを使用。指またはブラシで、上まぶたはアイホールの外側まで、下まぶたは目尻側の3分の1くらいまで、図の2の範囲にぼかす。
  3. ホワイトパールをチップにとり、図の3の眉下と上下の目頭にしっかりのせ、パール感を効かせる。
  4. まつ毛をカールし、黒のマスカラを上下につける。

現ポイント2、3のアイシャドウの範囲
3のホワイトパールはしっかりとのせつつ、範囲が広がりすぎないように注意。

当時のメイクアイテム
ピエヌ リアリーパール
当時の最先端カラーだったみずみずしいツヤ&きらめくラメが特徴のジェル。アイカラーとしても、リップグロスとしても使えた。

現在のアイテムで再現するなら
【NARS】
①デュオアイシャドー 3924 イリデッセントシーシェルピンク/イリデッセントバイオレットスモーク

【SHISEIDO】
②マイクロライナーインク 01 Black
③コントロールカオス マスカラインク 01 BLACK PLUSE


日本の化粧の変遷100年

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