アニメやゲーム、小説や映画などに登場するキャラクターの装いを真似てなりきるコスプレは、衣装の再現性もさることながら、作中でキャラクターたちが使うアイテムまでも再現できれば、ポージングの幅も拡がり、全体の完成度をぐっと高めることができます。
「今スグつくれる! コスプレ造形」は、コスプレで使う武器や小道具、甲冑などの大型装備にいたるまで、キャラクターへのなりきり度を上げるために必要な造形について、幅広いノウハウを伝えます。造形物の作り方だけでなく「まず材料として何を用意すればいいか」、「どんな道具を使えばいいのか」といった初歩的な情報や、破損などのトラブルに対処する方法までもカバー。
「コスプレ用の小道具を作ってみたいけれど、何から用意すればいいのかわからない」「造形に手を付けてみたまでは良いものの、どうも上手く作れない」といったお悩みを解決しうる一冊となっています。
本記事では、複雑な形状の造形物を作る際に必要な「接着」の基礎に関する記述を抜粋してご紹介します。
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接着剤について
G10ボンド
ボンド布作りや合皮貼りに使用するボンド。
G17ボンド
コスプレボードやEPPフォームなど、あらゆる材料を接着するボンド。
それぞれ100円ショップで販売しているドレッシングボトルに入れると、使いやすい。
接着の仕方
造形の組み立てる作業において、重要なのが接着。ムラなく接着剤を広げ、きれいに貼りつけることで、アイテムの仕上がりも大きく変わってきます。
斜め切りでヘラを作る
ボンドを塗るのに、コスプレボードを斜め切りにしたヘラを使う。
刷毛で塗るのはNG!
ヘラを使ったとき(写真左)と刷毛を使ったとき(写真右)では、ボンドのムラの差がよく分かる。
刷毛はボンドが固まり、次は使えない。一方ヘラは、ボンドが固まった部分を切り取れば再び使用できる。
基本は2度塗り
1度目で表面の細かな穴をつぶす。乾かして、2度目を塗り接着する。
ドライヤーで時短
1度目も2度目も、乾かすときにドライヤーを使うと早く乾く。
圧着する
2度目が、ベタつくぐらい乾いたら、圧力をかけてくっつける。
接続パーツを作る
大きなアイテムは、分解できるように工夫します。そのときに、分割した部分をつなぐための接続パーツを作りましょう。
手順1
園芸棒と、コスプレボード(5mm)を約15cmに切る。
手順2
瞬間接着剤で、園芸棒にコスプレボードを貼る。
手順3
ライターでコスプレボードをあぶりながら、園芸棒に巻く。
手順4
塩ビパイプにハマる太さまで、コスプレボードを削る。
<玄光社の本>