「アジアンファンタジーな女の子のキャラクターデザインブック」では、特にアジアンテイストなファンタジー世界観に登場する女性の服装デザインをメインテーマに据え、アジア各地の伝統的な民族衣装をベースに、女性キャラを個性的でかわいく見せるアレンジのアイデアを多数収録しています。
民族衣装の基本的なスタイルの紹介にはじまり、現代において一般的な服装やファンタジー衣装、特定のモチーフが持つ要素をかけあわせながら、キャラクターデザインに反映する手順を章ごとに分けて、段階的に紹介。ほぼすべての衣装をフルカラーで収録しており、配色のアイデア帳としても使える一冊です。
本記事では第3章「ファンタジー×民族衣装」より、「キョンシー×民族衣装」のアレンジ例を紹介します。
死んでいるのに街を徘徊! 中国の死体妖怪「キョンシー」
キョンシー×チーパオ(チャイナドレス)
中国らしさを全面に出し、死体妖怪らしくない、小柄でかわいい女の子にしました。キョンシーのイメージから、大きなボリュームのある袖にしました。右袖はフリル、左袖はチャイナボタンで、左右非対称なデザインでユニークに。襟はチーパオらしく、詰襟に。ポーズや表情、お札などでキョンシーらしさを出しています。
- 腰から垂れ下がる前掛けは、チーパオのデザインを活かしています
- 足には黒い包帯を巻き付けて、妖怪らしさを表現しました
キョンシー×サロンケバヤ(インドネシア、シンガポール、マレーシアで着用される衣装)
キョンシーのイメージには反する、かわいらしいイメージを目指しました。透け感のあるレースや短めのスカートで、女性らしい印象に。手先が出ないほど長い袖、右目が隠れている髪型など、どこか不気味さを感じてもらえるようにしました。帽子や帯の装飾品にビーズや紐を付け、動きやデザイン性にもこだわって描きました。