『DEHARA – DEHARA YUKINORI WORKS 1998-2018』『VISITORS.』など、イラストレーション編集部オススメの本


『DEHARA – DEHARA YUKINORI WORKS 1998-2018』

デハラユキノリ著
(DLE パブリッシング)3,241 円+税/装丁:加藤博明

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約20年前から“フィギュアイラストレーター”を名乗り、独自の地位を築いているデハラユキノリさん。明太子の怨霊が集まって出来たという「OH!辛口めんた君」を始め、クレイジーなのにどこか愛らしいフィギュア約2,000体がキャラクター設定と共にみっちりと並ぶ。そのほかドローイングやお仕事紹介、知る人ぞ知る「メンペ宣言」のコーナーもあり、サービス精神溢れる著者の人柄が垣間見える。デハラさんの体当たりな活動に今後も目が離せない!
『DEHARA – DEHARA YUKINORI WORKS 1998-2018』


『VISITORS.』

Masanori Ushiki著
(aptp books)3,700 円+税/ブックデザイン:宮添浩司

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2016年8月から牛木匡憲さんが1日1枚SNS上で公開しているシリーズ「VISITORS」を、512ページにわたって一挙収録。「VISITORS」はフォロワーのタイムラインに現れる「訪問者」を意味し、少年時代の記憶に色濃く残るアニメやスーパーヒーローに触発され制作しているという。スクロールするだけで刺激的なビジュアルが次々と目に映る気持ちよさはもちろんだが、この印刷・造本で味わう至福は何ものにも代えがたい。
『VISITORS.』


『本と美術の展覧会vol.2
ことばをながめる、ことばとあるく
詩と歌のある風景』

太田市美術館・図書館編著
(リトルモア)1,600 円+税/装丁+本文デザイン:平野篤史(AFFORDANCE)

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群馬県の太田市美術館・図書館で開催された展覧会図録。“詩”と“短歌”をテーマに「詩×グラフィック」最果タヒ、佐々木俊、祖父江慎、服部一成、「詩×絵画」管啓次郎、佐々木愛、「短歌×イラストレーション」大槻三好・松枝、惣田紗希というコラボレーションが実現(敬称略)。“ことば”が文字、グラフィック、イラストレーションとして立ち上がる時、作り手たちは何を思うのか? 読書体験、展覧会の追体験としても実験的な1冊。
『本と美術の展覧会vol.2ことばをながめる、ことばとあるく ―詩と歌のある風景』


『対談集 絵本のこと話そうか』

松田素子編
(アノニマ・スタジオ)1,900 円+税/デザイン:漆原悠一+松本千紘(tento)

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1990年『月刊MOE』での連載を単行本化したリレー対談集『素直にわがまま』(偕成社)、待望の復刊。長新太、五味太郎、林明子、糸井重里、高橋源一郎、谷川俊太郎、山田馨、司修、岸田今日子、スズキコージ、小沢正、佐野洋子、沢野ひとし、田中和雄、江國香織、高橋章子、吉本ばなな、黒井健……(敬称略)。さまざまな分野で活躍する稀有な作り手たちが交わした言葉は、30年の時を経てなお示唆に富み、瑞々しさを持って胸に届く。
『対談集 絵本のこと話そうか』


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イラストレーション No.219 2018年 12月号

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