【BOOKS REVIEW】 『(改訂版)ねじ式 つげ義春作品集』『チェコの十二カ月 ―おとぎの国に暮らす―』など、イラストレーション編集部オススメの本


『(改訂版)ねじ式 つげ義春作品集』

(青林工藝舎)3,000 円+税/装丁:南伸坊

© つげ義春/青林工藝舎

1960年代後半のつげ義春さんの代表作品を、初出誌『ガロ』と同じ判型で一挙収録した集大成(*)。単行本によりやや違いがあった部分も無修正版で掲載されており、多くの単行本でモノクロ収録されている「ねじ式」も当初の作者の意図である赤と黒の2色刷りで楽しめる。水木プロ時代の京都取材旅行のことを書いた「京都ブラブラ日記」など、単行本未収録のエッセイやカットも多数収められているファン必携の書。
* 2000 年に同社から発刊され絶版になっていた作品集の改訂版。収録作品解説、年譜などが更新された。
『(改訂版)ねじ式 つげ義春作品集』


『チェコの十二カ月 ―おとぎの国に暮らす―』

出久根育 著
(理論社)1,500 円+税/装幀:みやはらたかお

出久根育さんが2002年から住むチェコでの暮らしを綴る、連載Webエッセイ「プラハお散歩便り」。10年以上続く連載の一部にイラストレーションが描き下ろされ、ついに単行本化した。その土地で古くから続く四季折々の年中行事やチェコの人々との交流など、画家の目を通して活写されるチェコという国の日常ひとつ1つが、さながら“おとぎ話の国”のようだ。連載は今後も理論社Webサイトにて続くそうなので、読後は更新を心待ちにしたい。
『チェコの十二カ月 ―おとぎの国に暮らす―』


 

『こぐまのケーキ屋さん』

カメントツ作
(小学館)880 円+税/D:名久井直子

Twitterから話題になった、ケーキ屋さんを営む“こぐま”の店長と人間の店員さんをとりまく、あたたかな毎日を描いた4コマ漫画。店長のかわいい天然っぷりと、店員さんのやさしさに心癒される。こぐまがケーキ屋さんになる少し前のお話など、描き下ろしも。名久井直子さんによるデザインでカバーや遊び紙などにも趣向が凝らされており、モニターで見るのとはひと味違うよさがある。
『こぐまのケーキ屋さん』


 

『「ちいさいおうち」「せいめいのれきし」の作者
ヴァージニア・リー・バートンの世界』

ギャラリーエークワッド編
(小学館)1,900 円+税/装幀+本文D:片岡良子

数多くの名作絵本を生み出し、今なお広く愛されるヴァージニア・リー・バートン。その絵本原画はもちろん、本邦初公開のスケッチ、地元の主婦仲間と立ち上げたテキスタイル制作グループ「フォリーコーブ・デザイナーズ」での作品などから、彼女の創作の源泉を辿るビジュアルブック。バートン研究家の宮城正枝さんの解説、バートンの息子・アリスティデスさんたちの言葉から、バートンの生涯、人間としての魅力をより深く知ることが出来る。
『「ちいさいおうち」「せいめいのれきし」の作者 ヴァージニア・リー・バートンの世界』

 


 

「イラストレーション No.218」

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