石田美菜子 写真作品展「祈りのかたち2〜潜伏キリシタンの末裔を訪ねて〜」開催

2025年10月10日(金)〜10月14日(火)銀座教文館書店ギャラリーステラ
2025年10月18日(土)〜10月31日(金)東京カテドラル 構内スペースセントポール横

〈世界遺産構成資産内教会・出津教会堂のマリア像〉Photo by ©Minako Ishida

銀座教文館書店ギャラリーステラと東京カテドラルにて、石田美菜子 写真作品展「祈りのかたち2〜潜伏キリシタンの末裔を訪ねて〜」が開催される。会期は、銀座教文館書店ギャラリーステラが2025年10月10日(金)〜10月14日(火)、東京カテドラルが2025年10月18日(土)〜10月31日(金)。

お金を清め、茅の輪をくぐり、火の上を歩く。
石田美菜子氏は、日本古来の信仰にあるこうしたしきたりを見て、キリスト教の世界にも日本独自の儀式があるのではないか。この問いから、彼女の作品制作が始まった。250年もの禁教時代を生き抜き、信仰を今に伝える潜伏キリシタンの末裔を訪ねて制作された作品は、2023年に発表され、その作品がドン・ボスコカレンダー2026に採用された。
本展では、採用されたことを記念して開催される。会場では、カレンダー掲載作品に加え、世界遺産・出津教会堂での復活徹夜祭や、弾圧を逃れた人々が暮らした無人島・葛島への上陸、そして潜伏キリシタンのもう一つの形である「かくれ」の信仰を持つ人々を訪ねて撮影された新作約40点が展示される。

〈世界遺産・出津教会堂の復活徹夜ミサ〉キリストの復活を祝う祭はキリスト教の中で最も重要な儀式。 かつては本当に徹夜でミサを献げられたそう。 今でも2時間越えのごミサは出津教会ならでは。 Photo by ©Minako Ishida
牧野地区の信徒の香台には、聖母子像とともにこの地区を救った恩人ド・ロ神父の写真が飾られていた。
Photo by ©Minako Ishida
世界遺産・中江ノ島を望む朝焼け。ここはカトリック信者にとっては殉教地、「かくれ」にとっては聖水が湧き出る聖地。「かくれ」は禁教令が解かれた後もカトリックに復活せず禁教時代から守ってきたしきたりを継承している。
Photo by ©Minako Ishida
「かくれ」(取材当時)の谷山久己さんは元触辻地区のおやじ役(まとめ役)として活動していた2003年に古くからの各家庭での祭壇持ち回りをやめ、お堂にまとめ、さらに2024年いっぱいで信仰体を解散した。あまりに厳しい儀式の数々に、どの地区も継承が危ぶまれている。取材時、先祖から受け継がれた聖画の掛け軸の元絵を見せて下さった。
Photo by ©Minako Ishida

<展覧会概要>

会期:2025年10月10日(金)〜10月14日(火)
開廊時間:10:00〜19:00(初日12:00〜 、最終日17:00まで) 無休
会場:銀座教文館書店ギャラリーステラ
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座4-5-1教文館ビル3階

会期:2025年10月18日(土)〜10月31日(金)
回廊時間:10:30〜17:00  日曜 9:00〜17:00
休館日:月曜
会場:東京カテドラル 構内スペースセントポール横
住所:〒112-0014 東京都文京区関口3-16-15

<プロフィール>

石田美菜子(Minako Ishida)
公益社団法人日本広告写真家協会(APA)正会員
財務省関税等不服審査会委員
ニコンカレッジ講師
朝日カルチャーセンター講師
東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。
在学中、写真家の故・三木淳氏に出会い、写真の楽しさを学ぶ。卒業制作で金丸重嶺賞 受賞。
卒業後 写真家塚原琢哉氏に師事。スタジオで広告写真を勉強する傍ら、ストライプハウス美術館(六本木)で撮影を担当。
1988年フリーランスとしてエディトリアル、コマーシャルで撮影を開始、現在に至る。分野は旅行、歴史、料理、出産ドキュメント、子ども、日常のスナップ。2001年より撮影の傍らインターネットを始め雑誌、TVでやさしい写真の撮り方を指導。2002〜2011年連載「毎日が写真日和」(日本カメラ社刊『写真の教室』)
作家活動としては1990年前衛舞踏グループ山海塾を被写体にした作品で個展を開催。
1991年文化庁芸術インターンシップ研修員として日本の踊りについて作品を制作。
ジュエリー作家八杉真由美氏とのコラボレーションで、APA刊・年鑑日本の広告写真2004に入選。2015年「祈るように生きる〜マザーテレサと共に」(ドンボスコ社/片柳弘史著)写真担当。2019年カトリック中央協議会ローマ教皇フランシスコ訪日公式カメラマン。

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