アニメーションの色彩設計から学ぶ 色彩&配色テクニック

アニメーション映像における「色」は、視聴者に対して登場人物の性質や心情、場の雰囲気を伝える重要な要素の一つです。工程により分業で制作される現場においては、線画に着色する色を管理する「色彩設計」という役割があります。

物語が展開する中では、時間帯や天候、舞台となる場所、キャラクターの状態などが変化します。そうした変化を表現するには、その場に応じた色指定を行う作業が必須です。かつては作品によって他の役職と兼任だった色彩設計の仕事ですが、より複雑な表現が可能になり、膨大な色が使用できるようになった現代の制作環境においては、専任の役割として定着しています。

「アニメーションの色彩設計から学ぶ 色彩&配色テクニック」では、設定されたシチュエーションごとのキャラクター配色を例に、色指定を行う際の考え方を解説。色彩設定の実務内容の一端が学べる一冊となっています。著者は「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」や「コードギアス 反逆のルルーシュ」などの作品に色彩設計として参加している柴田亜紀子氏。