スイーツ&料理写真のアイデア帳
第5回

小物を使って季節感を演出する|モンブラン

私たちにとって、日々の食事を写真に残すことは日常的な行動の1つになりました。食事を写真に撮る目的は特別な日の記録から健康の維持、店舗提供メニュー制作まで様々ですが、せっかく撮るならばできるだけきれいに残したいもの。とはいえ用意できる機材やスペースにも限りはあり、悩ましいところです。

スイーツ&料理写真のアイデア帳」ではフードフォトをメインテーマとし、カメラ、三脚、ストロボ/LEDライト各2灯とソフトボックスという基本的な機材をベースに、窓からの自然光や手作りの補助ライティングアイテムを活用して、レタッチを含む様々な工夫を凝らした多種多様なライティングを学ぶことができます。

本記事ではChapter2「フードフォトの撮り方」より、「モンブラン」の撮影方法を解説します。

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スイーツ&料理写真のアイデア帳

モンブラン

ハロウィン雑貨を散りばめて季節感のあるお菓子の世界を作る

絞り:F6.3 シャッター速度:1/125秒 ISO200

セッティング:季節の雑貨をスタイリングする

ハロウィンをイメージした季節感のあるスタイリング。木のテーブルに見立てた板に、テーブルに馴染むベージュの画用紙を背景にしました。モンブランを中央に置き、周りにかぼちゃやオバケ、ほうきなど100円ショップで買ったハロウィンの雑貨を置いてハロウィンの世界を作りました。「HELLOWEEN」の旗はチラ見せ程度に置いています。カメラは三脚に固定し、連写にして右手で粉糖をふるいながら左手でシャッターを切っています。

ライティング:クリームに立体感を出す

ストロボ2灯のライティング。メインライトは斜め後ろから照射。モンブランのクリームにやや強めの光を当てて立体感を出すため、リフレクターを付けて光の強さと広がる範囲を調節しています。モンブランの左側に当たる光が少し強かったので、トレペを追加。強めに出た陰影を弱めるために左手前にソフトボックスを付けたストロボを置き、天井バウンスしています。

使用した機材

  • ストロボ:Godox AD300 Pro
  • アクセサリー:ソフトボックスSokani 60cm、リフレクターGodox AD-R14
  • カメラ:ソニーα7 III
  • レンズ:FE 90mm F2.8 Macro G OSS

現像

セピア色のエモい雰囲気をイメージして、色温度は高めに設定。撮影時に5,800Kに設定しています。トーンカーブは左下を少し持ち上げて黒をフェードさせ、カフェっぽい色合いに仕上げました。



スイーツ&料理写真のアイデア帳

著者プロフィール

茶々

秋田県出身。1994年生まれ。
2018年に趣味で写真を撮り始める。
5年間勤めた会社を退職し、現在はフリーランスフォトグラファーとして活動中。写真教室講師、様々な商品撮影など行っている。
休日は趣味のお菓子作りをしながら自宅で写真撮影を楽しんでいる。

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