大野隼男 Created in collaboration with HITOKI NARUO

開催中~2019年3月 ラフォーレ原宿 B1Fトイレ

(c) 大野隼男

テーマは「原宿の魅力に取り憑かれた神様」

ラフォーレ原宿が2018年10月に40周年を迎えたのに伴い、同館B1 Fトイレをリニューアル。そこには原宿のランドマークとしてファッションとカルチャーを発信し続けてきたラフォーレ原宿ならではの要素が詰まっている。コンセプトは、「ラフォーレ原宿のトイレで開く“アート”と“カルチャー”の窓」。トイレがギャラリー空間へと生まれ変わった。この新しいギャラリー空間で第一回目として作品を展示したのは、フォトグラファー大野隼男氏。この企画を担当したアートディレクター鳴尾仁希氏に大野氏起用の理由を聞いた。

「重視したのは“空間に負けない強さ”でした。大野さんの写真を日頃から拝見していて、クライアントワークとパーソナルワークの境界を感じさせない良い意味での奔放と、強さと芯を持っている写真だと思ったんです。さらにその中に“ストリートのカルチャー”のスピリッツを感じて、彼がこの原宿で作品を発表したら、どんなものになるのかを私自身、見てみたかったんです」。

“トイレを利用するお客さんに強いパワーと元気を与えられるような写真を”と2人で原宿のイメージを出し合い、合致したのが「90年代の原宿」のイメージだった。「個性的で神秘的でオリジナリティーやパワーに溢れている。同世代の私達が体感してきた原宿の印象を思い返しながら、コンセプトを設定しました」。ポップでキュート、そしてどこかノスタルジーを感じさせるアートはラフォーレ原宿を訪れた人の目を楽しませる。

本展は3月まで開催される。このギャラリートイレの今後の展開が楽しみだ。

鏡を利用した展示方法。内装のデザインを活かした展示になっている。(空間デザイン:山家章宏氏)
トイレ内通路も鏡を使ったインスタレーションになっている。
(c) 大野隼男トイレの個室ごとに異なる作品が展示され、何度利用しても飽きない工夫がなされている。

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