いま、1980~90年代に製造された自動車、いわゆる「ネオクラシック車」が人気を集めています。現在のトレンドにない特有のフォルムを持ち、クラシックと呼ぶには新しく、それでいて十分に実用的な性能を有するなど、趣味性と実用性のバランスが魅力の一つです。
車模型を開発・販売しているメーカーでも、ネオクラシック車の流行に合わせて様々な新製品が発売されています。「ホビージャパンエクストラ 2020 Winter」の特集「魅惑のネオクラシックカーモデル」では、ネオクラシック車の模型を軸として、これから車模型に挑戦したい初心者向けのハウツー記事や、車種の歴史などにも触れています。
本記事では特集の中から、GT-Rをはじめとした日産の代表的なネオクラシック車についての記述を抜粋して紹介します。
1969年、”箱スカ”の愛称で呼ばれる初代スカイラインGT-Rは、ツーリングカーレースを闘うため、4ドアセダンボディに、レーシングカー用をベースとした、量産車として世界初のDOHC 4バルブ・エンジンを搭載し誕生。レースでは、後に登場した2ドアハードトップと合わせて通算52勝という大記録を打ち立てた。だが2代目になると、レースへの参戦がないまま、200台足らずで生産終了してしまう。しかし、その16年後に3代目として復活、1990年~1993年のJTC(全世界ツーリングカー選手権)では29戦29勝0敗という戦績を残している。以降、さまざまなレースで活躍しており、現行の6代目からは、スカイライン・シリーズから独立したモデルとなっている。(文/石黒智樹)
日産スカイライン2000GT-R(第1世代、1969)
販売期間:1969~1970 年
形式番号:PGC10
エンジン:1989cc直列6気筒DOHC
駆動方式:後輪駆動(FR)
全長:4395mm×全幅:1610mm×全高:1385mm
日産スカイライン・ハードトップ2000GT-R(第1世代、1970)
販売期間:1970~1972年
形式番号:KPGC10
エンジン:1989cc直列6気筒DOHC
駆動方式:後輪駆動(FR)
全長:4330mm×全幅:1665mm×全高:1370mm
日産スカイライン2000GT-R(第2世代、1973)
販売期間:1973年
形式番号:KPGC10
エンジン:1989cc直列6気筒DOHC
駆動方式:後輪駆動(FR)
全長:4460mm×全幅:1695mm×全高:1380mm
日産スカイラインGT-R(第3世代、1989年)
販売期間:1989~1994年
形式番号:BNR32
エンジン:2568cc直列6気筒DOHCツインターボ
駆動方式:4輪駆動(4WD)
全長:4545mm×全幅:1755mm×全高:1340mm
日産スカイラインGT-R(第4世代、1995年)
販売期間:1995~1998年
形式番号:BCNR33
エンジン:2568cc直列6気筒DOHCツインターボ
駆動方式:4輪駆動(4WD)
全長:4675mm×全幅:1780mm×全高:1360mm
日産スカイラインGT-R オーテックバージョン 40th ANNIVERSARY(第4世代、1998年)
販売期間:1998年
形式番号:BCNR33
エンジン:2568cc直列6気筒DOHCツインターボ
駆動方式:4輪駆動(4WD)
全長:4755mm×全幅:1780mm×全高:1380mm
チューニングと販売はオーテックが担当し、総生産台数は400台。
日産スカイラインGT-R(第5世代、1999年)
販売期間:1999~2002年
形式番号:BNR34
エンジン:2568cc直列6気筒DOHCツインターボ
駆動方式:4輪駆動(4WD)
全長:4600mm×全幅:1785mm×全高:1360mm
日産GT-R(第6世代、2007年)
販売期間:2007年~
形式番号:R35
エンジン:3799ccV型6気筒DOHCツインターボ
駆動方式:4輪駆動(4WD)
全長:4710mm×全幅:1895mm×全高:1370mm
ネオクラシック図鑑 日産編
ここからは、ホビージャパン編集部が選んだ日産の人気スポーツモデルを中心としたネオクラシック車を紹介します。
シルビア(第5世代)
革新的なデザインで、打倒プレリュードを掲げたデートカーとして誕生したものの、ハチロク無き後の貴重なFRスポーティカーとして走り屋にも人気を博した。オーテックジャパン製の「コンバーチブル」も設定。※写真、スペックは、1988年モデル「K’s」
販売期間:1988~1993年
形式番号:S13/KS13
エンジン:1809cc直列4気筒DOHCターボ
駆動方式:後輪駆動(FR)
全長:4470mm×全幅:1690mm×全高:1290mm
180SX(第3世代)
シルビアの兄弟車であったガゼールの後継モデル。走り屋の間では、シルビアのフロントフェイスをスワップした「シルエイティ」と呼ばれた改造車も出現したが、後にショップより日産純正新車として限定販売された。※写真、スペックは、1989年モデル
販売期間:1989~1999年
形式番号:RS13/RPS13/KRS13/KRPS13
エンジン:1809cc直列4気筒DOHCターボ
駆動方式:後輪駆動(FR)
全長:4540mm×全幅:1690mm×
全高:1290mm
マーチ(第1世代)
ジウジアーロによってデザインされたベーシックカーだが、1989年、低回転域をスーパーチャージャーが、高回転域をターボチャージャーが過給、最高出力110psを発するホットハッチ「スーパーターボ」が発売された。※写真、スペックは、1989年モデル「スーパーターボ」
販売期間:1982~1992年
形式番号:K10
エンジン:930cc直列4気筒OHCターボ・スーパーチャージャー
駆動方式:前輪駆動(FF)
全長:3735mm×全幅:1590mm×全高:1395mm
フェアレディZ(第4世代)
当初、搭載されるツインターボ・エンジンは、最高出力300psとして型式申請されたが、交通事故を問題視した運輸省が280psに抑えるよう要請、これ以降、国産メーカーは280psで自主規制することとなった。※写真、スペックは、1989年モデル「300ZXツインターボ2シーター」
販売期間:1989~2000年
形式番号:Z32
エンジン:2960ccV型6気筒DOHCツインターボ
駆動方式:後輪駆動(FR)
全長:4310mm×全幅:1790mm×全高:1250mm